グアテマラってどんな所?
グアテマラでのスペイン語、ホームステイ体験、グアテマラ人について、気候、おすすめスポットなどグアテマラについて紹介します。

意外に高いグアテマラの物価にびっくり

2016/06/21

グアテマラは中米の中でも最も貧困率が高い国のひとつで、40%を占める先住民の9割が貧困層と言われています。ひとりあたりの平均月収は300−400ドルほどで、共働きならまだしも、男性ひとりの収入で一家を支えている家庭や、母子家庭も多いです。

そういった人件費が安い事情から、わたしたちのような旅行者にとっては、グアテマラの物価は他の中南米諸国に比べ安いと思いがちですが、不思議なことにそんなことはありません。

例えば、市場で野菜や果物を買った場合、メキシコの市場で買い物するのとほとんど価格が変わりません。外食する場合も同じです。どころか、「メキシコの方が、安くていいものが食べられるな」と感じることが多々あります。しかしひとりあたりの平均月収だと、メキシコはグアテマラの2倍なのです。グアテマラ人は一体どうやって生活しているのだろう、と心配になります。

タクシーやバスなどの交通機関も、メキシコと大して変わりません。タクシーだと2キロくらい移動して25ケツァル(350円くらい)でしょうか。

また、日本より高いものも結構あります。スーパーマーケットで売られている12ロールのトイレットペーパーが、600円くらいします。また、輸入物のチーズやワインも、日本と同じくらいか、少し高いくらいです。

ただ、家賃はメキシコや他南米諸国に比べてかなり安いです。便利な中心部にある大きなアパートが、200ドル以下で借りられることもザラです。電気、水道、ガス料金はすべて込みでこの家賃です。

グアテマラの不思議な物価についていろいろ考えてみて、石油が絡む商品が高くつくのでは、と思い至りました。人件費は安いのですが、例えば交通機関や、輸送費がかかる食料品などが高いのだと思います。

メキシコは産油国ですし、日本は資源はありませんが、対外貿易で石油価格のバランスをとっています。しかし産油国でもなく、対外貿易もほとんどないと言っていいグアテマラは、石油価格が非常に高いのでしょう。

グアテマラが何とかこのチグハグな物価感覚を克服できることを願うばかりです。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。