メキシコシティの楽しみ方
「お洒落地区、ローマ・コンデサ」「ボヘミアンな空気漂うコヨアカン」「メキシコの運河を体験できるチョチミルコ」「メキシコシティの交通事情」「メキシコシティの治安」など、そまちひろさんが滞在したメキシコシティを紹介します。

美術館と博物館が立ち並ぶチャプルテペック公園

2017/09/01

メキシコシティ中心部東にある大きな公園、チャプルテペック公園には、メキシコ中の粋を集めた博物館・美術館が立ち並んでいます。この公園に通うだけでも、3日間は潰せてしまうくらいです。

まず大英博物館より大きい(とイギリス人の友人は言います)考古学博物館。15以上の大きな展示室を備えていて、地域別・時代別の貴重な発掘品が並んでいます。2階建てになっており、1階部分は主に発掘品メイン、2階部分は地域別の民族史展示になっています。

とにかく巨大なこの博物館、ちゃんと見れば丸1日では足りないくらいです。そのためインフォメーションで館内図をもらい、興味がある部屋だけ見るといいと思います。わたしたちは興味がある部屋6つだけ見ましたが、それでも4時間かかりました。

日曜日はメキシコ人は入館料無料(外国人はしっかり入館料をとられます)とのことで、かなり混んでいます。月曜休館なので、火曜日から土曜日の間に行くのがおすすめ。

また、フリーダ・カーロ作品が見られるモダンアート美術館も、チャプルテペック公園内にあります。ここではフリーダ作品を複数点所有しているらしいのですが、わたしが行ったときはちょうど別の大きな特別展の開催中で、彼女の作品は2点しか見られませんでした。ただ別の時期に訪れた友人は、たくさんフリーダ作品を見ることができたと言っていたので、運によるところがありそうです。

最近まで草間彌生の特別展が開かれていて、毎日メキシコ人で行列ができていたタマヨ美術館もこの公園内にあります。ここはコンテンポラリーアート美術館で、特別展の他にも常設展も面白いです。メキシコのコンテンポラリーアートの現在に触れたいなら、是非おすすめの場所です。

ところで考古学博物館を出てすぐのところで、とても面白い儀式を見ました。30メートルはあろうかという高い塔に4人の男性が登り、サーカスの曲芸のように、縄に足首をくくりつけて、逆さまの状態で回りながら下りてくるのです。

これは別にお金目当てのパフォーマンスではなく(募金は募っていましたが)、ハリスコ州という地域の先住民のれっきとした儀式です。東南アジアやアフリカでも、成人を迎えた男子の度胸試しの儀式として高い塔から飛び降りるというものがありますが、そのようなものではないかと推測しました。とても面白いので、時間があれば是非見てみてください。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。