英会話講師体験記
「格安個人指導」「無駄なテキストについて」「個性に合わせた英語教育」「生徒との関係の作り方」英語講師の体験記を紹介します。

やってて良かった!英会話講師

2016/06/20

英会話講師という、想像もしていなかった職業に就いて、様々な事を学びました。もともと子供好きな私でしたが、"子供の扱い方"というのが全く分かりませんでした。全ての生徒さんが、問題を抱えてない健康的な生徒さんというわけではありませんでした。中には親に捨てられた子、父親が浮気をして出て行ってしまった子、ご両親が厳しすぎる家庭の子や、英語がペラペラな子まで、本当に十人十色でした。

そんな中で、英語を学ぶという意外に、何か彼らの心の力になるものを育てたいと思い、図書館に通い発達心理学を学びました。教師未経験、子供未経験の私が学ぶべき事は、どのように英語を教えるかではなく、"教える対象を知る"という事からでした。これは、個人指導に拘った私たちが、もっとも大切にしていたことでした。まずは、生徒さんの個性や性格を知ってあげる事、それでいてそれぞれの生徒さんに合った教師を演じる事が私たちの役目でした。少し不良掛かった今どきの女子高生のレッスンの際は、私自身が流行のスタイルに身を包みました。そうする事で、生徒さん自身が私のメイクやファッションを気に入り、尊敬し心を開いてくれるようになったという経緯があります。

教師という仕事は、対人間ですから本当に大変でした。生身の人間です。その日によって気分も違いますし、急に悲しくなったり、怒りたくなったりもします。子供だったら余計にそうです。ですが、それが魅力でもありました。いつも違うから面白いんです。一日として同じレッスンがないから面白いのです。同じ生徒さんでも、毎日違った顔があります。そしてその子の人生の1ページに私たちが加われるというのは、とても魅力的なことでもありました。そして、1年、2年と生徒さんの成長を見られることは、私たちにとって掛け替えのない宝物になりました。

教師をして後悔した経験はありません。私たち自身が、生徒さんから学んだ事も沢山あるのです。そんな生徒さん達に心からThank youを言いたいです。生徒さんとの親睦は、アメリカに越して来てからも続いています。教師を通じて素晴らしい生徒さん達に出会えた事を、今遠くアメリカの大地で心から感謝しているのでした。

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ライタープロフィール

シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。