英会話講師体験記
「格安個人指導」「無駄なテキストについて」「個性に合わせた英語教育」「生徒との関係の作り方」英語講師の体験記を紹介します。

買っていませんか?無駄なテキスト

2016/05/30

「英会話を習得するのにテキストは必要ない」という話を前回したかと思いますが、残念ながら多くの英会話教室では、テキストを何種類も用意し、それをあたかも必要性があるかのように紹介しているかと思います。格安なお月謝で提供されている英会話スクールでは特に、こういった面で教材費を多く請求するケースがあるように思います。ある英会話スクールでは、子供にぬいぐるみまで購入させてしまうそうです。

テキストがある時点で「英語は勉強するもの」というように勝手に脳で思っている様な気がします。「勉強」という言葉だけで、子供は"楽しくないもの"という判断をしてしまいます。英語教室に向かう時に、鞄に一杯のテキストブックを詰めて出掛けるよりも、お友達の家に出掛ける様な、そんなワクワク感で胸を一杯にして教室に来て欲しかったのです。それが、子供の英語教育に大切なことだと思います。私達の教室にくる生徒さんは、いつも溢れる笑顔で元気に教室に通っていましたし、誰一人として1時間のレッスンの後に帰ろうとしませんでした。ご両親のお迎えが来て初めて、「もっといたい。」と言いながら、教室を泣く泣く後にする生徒さんばかりでした。

子供の時の英語教育はとても大切で、ここで楽しい感覚を覚えさせておけば、学校に入ってからも「英語が嫌い」という事態になりにくいのです。子供の頃から「英語は勉強するもの=楽しくない」という感覚を与えてしまっては、そこから逆転するのは難しいです。多くの人が試験の英語は得意でも、話す事が出来ない、"なんちゃってラーナー"になってしまうのです。実際に、私も英検取得の為に指導して欲しいと頼まれ、家庭教師をしていた経験がありますが、親ばかりが熱心になって、子供はやる気がなく、既に「英語嫌い」が始まっているケースが多かったです。そして、子供の時から英検を取ることに執着していたために、「英語=勉強=机に向かう事しか出来ない」という様な、全く英会話ができない生徒さんも沢山いました。いくら子供の頃から英語を習っていたとは言っても、話せなければ意味がありませんよね。

英語は勉強するものではないと思うのです。特にまだ幼い頃は、「どれだけ英語を使って遊べるか」という点に着目すべきだと私は思います。

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ライタープロフィール

シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。