フィリピン語学留学(英語)・小学&中学編
「フィリピン小学校の豆知識」「義務教育について」「日本とフィリピン・教育の違い」「必要な手続き」などフィリピン語学留学・小学&中学編を紹介します。

フィリピンハイスクールの豆知識

2012/11/07

フィリピンのハイスクールには、公立と市立のパブリックと私立のプライベートが有ります。ハイスクールは4年制を採用し、日本より1年長い中学校、2年短い高校にあたります。

パブリックもプライベートも入学と進学の手続きを4月・5月の夏休み中に行います。エレメンタリーの卒業証明書、出生証明書、両親の承諾書が必要です。パブリックの入学は、小学校の卒業証書と申込書だけで済みます。プライベートの入学は、小学校の卒業証書と6年生の成績証が必要になります。プライベートは全学科の平均点及び各教科ごとの平均点をチェックされます。1科目でも規定の点数に達していなければ、入学する事ができません。

私の娘は、私学のハイスクール2校に申請を行ないましたが1次志望のハイスクールで、数学の平均点数が79点と1点足りない為に入学できませんでした。2次志望のハイスクールは数学の査定が75点でOKでした。

パブリックのハイスクールは、フライングの12歳から20歳以上と幅が広くなります。フィリピンはラテン系で早熟になりますから、思春期の学生と成人が混在する環境になります。日本のモラルやルールとは掛け離れた環境になるので、保護者のサポートと注意が必要です。プライベートのハイスクールは、殆どが系列のエレメンタリーからの入学になります。入学の年齢制限を設定している私学も多いので、パブリックよりは安心できます。

ハイスクールは1年を4期に分けています。年に4回の定期試験と全国統一の試験が年に1回行われます。ハイスクールは、及第点に満たない教科がある場合に落第となり、留年する事になります。

パブリックに通学させている日本人と話した事がありますが点数が足りない場合は、先生に相談すると点数に応じた金額の支払いで進級できるようです。プライベートに通う娘の先生に聞いたら、しかめっ面して「NO!」と言われました。

パブリックは公務員として収入が安定しています。しかし、プライベートは担当する生徒の成績と評判で査定され、1年ごとの契約なのです。私の娘は、グレート1・2をプライベート、そしてグレート3をパブリックにしました。富裕層と、貧困層の両面から色々な経験をして欲しいと考えたからです。

パブリックへの転校は何の問題もありませんでしたがプライベートから転校してきた事への差別で、イジメにあってしまいました。何でパブリックに来たのか!お金があるならプライベートに戻れ!ここは外人のくる場所でない!等々、1ヶ月ほどは辛そうにしていました。やがてクラスに溶け込んでくると、友達ができて少しずつ明るさを取り戻していきます。

学校行事やクラスのイベントで、デジカメや携帯のカメラを持ち込み写真係を担当したり音楽の授業で自宅にあるギターやシンセサイザー、ピアニカ、ブルースハープを貸し出したり各期末ごとのプロジェクトで、パソコンを使用したデータや画像を発表したりして一躍クラスと学年の人気者になっていったのです。

私はグレート4でプライベートに戻るよう言いましたが娘が「私はパブリックを卒業したい」と初めて反論してきたのです。プライベートでの誕生会には数名しか来てくれませんでしたがパブリックでの誕生会には、何と30人以上も祝福に来てくれました。パブリックとプライベート、其々にメリットもデメリットもあるのですね

関連記事
ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。