フィリピン語学留学(英語)・小学&中学編
「フィリピン小学校の豆知識」「義務教育について」「日本とフィリピン・教育の違い」「必要な手続き」などフィリピン語学留学・小学&中学編を紹介します。

小学校&中学校について

2012/11/05

語学留学の小学校と中学校は、日本・比国ともに義務教育となります。フィリピンでは、小学校をエレメンタリー、中学校をハイスクールと呼んでいます。エレメンタリーは日本と同じで6歳から入学し、12歳で卒業する6年制を採用しています。日本との違いは、フライング入学と落第するケースがあることです。

フィリピンには戸籍制度がなく、出生届も曖昧なので5歳から入学するフライング入学の生徒もいます。また、全科目の平均点が1つでも赤点になると進級できません。つまり、フィリピンのエレメンタリーには落第があるのです。

私の集落にいる身体つきのガッチリした男性が、「やっと今年卒業しました」と言うので「コングラッチレーション、おめでとう 何処の大学を卒業したの?」と聞いたらなんと、エレメンタリーを20歳で卒業したようです。娘は今年16歳になりますが同級生の1人は21歳の落第組みで、もう一人は15歳のフライング入学です。

小さな子供は家族の為に働き、エレメンタリーに通学できない子供達が多数います。小さな子供3人から5人で重いリヤカーを引きながら、プラスチックや金属を拾っています。エレメンタリーは日本と同じ6年制を採用していますが落第と貧困の問題で、5歳から20歳以上の生徒が混在しているのです。

ハイスクールは日本と違い13歳から入学し、17歳で卒業する4年制を採用しています。4年制のハイスクールを卒業しても、日本では中学卒業の資格になります。ハイスクールは高校というイメージを持ちますが、高校卒業とみなすには2年足りないのです。しかし、日本に比べると2年早くフィリピンの大学に進学できるメリットも有ります。大学院を卒業すると、日本の4年制大学を卒業した資格と同じになります。

公立と市立のエレメンタリー&ハイスクールは4月と5月の夏休み中に入学と進級の手続きを行います。この時期を逃すと、途中からの入学や編入はできませんので、1年間休学する事になります。入学と進級の手続き代は約300ペソ(600円)で、年間授業料は無料になっています。教科書は1人ずつに配布されるのではなく、担任の先生が無料で貸し与えてくれます。

学校で必要なものは、制服一式、各科目ごとのノート1冊、ボールペンになります。全部合計しても、1500ペソ(3000円)くらいですが普段から貯金すると言う感覚がないので、1500ペソの都合ができない家庭も多いのです。

私立のエレメンタリーとハイスクールの入学・進学手続きは、公立・市立と同じです。入学と進級の手続き代と年間の授業料は、約15000ペソ(3万円)。教科書と参考書、そしてテスト問題集は買取で、約6000ペソ(12000円)制服一式とジャージ、そしてシューズは学校指定で4000ペソ(8000円)文具として、ペンシル、ボールペン(黒、赤、青)、コンパス、分度器、スケールクレヨン、絵の具、水着一式など、トータルで計算すると約3万ペソ(6万円)になります。

3万ペソは、カーペンターやペインターの年収分に相当します。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。