フィリピン語学留学(英語)・聴講生編
「聴講生について」「聴講生のメリット」「聴講生の資格」「聴講生の滞在費」などフィリピン語学留学・聴講生編を紹介します。

聴講生の付き合い方

2012/11/21

フィリピンで聴講生は、教授や一般学生とどのように向き合い接すれば良いのか?私の経験を基に失敗例を挙げながら、説明したいと思います。

はじめに教授とのコミュニケーションを考えて、自宅まで挨拶に行きました。何と!私の借りている家から歩いて10分ほどの道路沿いに教授の家があったのです。竹の塀に囲まれ、コンクリートの土台を作り、椰子の木材と竹を編んで作ったネイティブハウスです。門には「PIANO・VOCAL」と書かれた紙が貼られているので直ぐに判りました。

「アヨー」と呼びかけると直ぐに教授が出迎えてくれました。室内には年代物のグランドピアノが中央に置いてあります。「このピアノでレッスンするのか?」と聞いたら「このピアノは弦がサビて音が狂っているから、シンセサイザーで教えてるんだよ」と言います。確かに音は悪く、調音したら直ぐに弦が切れてしまいそうです。

まずは、ケーキを渡してご機嫌伺いをし、大学に就いての話を色々と伺いました。音楽の理論よりもピアノを中心とした演奏力がメインで学生1人当たり3種類から5種類の楽器をマスターするようです。ドラム、ピアノ、ベース、ギター、ボーカル、シンセサイザーが人気だと言っていますがこれでは、軽音楽のミュージックスクールです。知らない間に娘は同年の女の子と遊んでいました、教授の長女でアリサと紹介されました。自宅から近い事もあり、週に2回2時間のピアノレッスンを娘に受けさせる事にしたのです。1回200ペソの個人レッスンで月額1200ペソ(2400円)は格安と思いましたが表の看板には1T・P100と書いてあり、外人プライスで2倍でした。

この後、教授は自宅に顔を出すようになり安い土地がある、一緒に音楽のビジネスをしないか、楽器の修理でお金がいる等々徐々に敬遠する付き合いになって行きます。必要以上に親しくなると、どんどん入り込んできますから、距離を置くようにしましょう。

学生とも親しくなっていきました。自宅には、ギター3本、ベース1本、シンセサイザー1台、ドラムセット、ボーカルセットそして、仕事で使用するコンピューターミュージックの設備一式が装備されています。土日に自宅を訪れる事が多くなり朝から夜遅くまで練習して、まるでレッスンスタジオのようになってしまいました。彼らの自宅に楽器はなく、町のレンタルスタジオを使用すると1時間100ペソ掛かるそうです。

ある日のこと、「イベントがあるのでギターとベースを貸してくれ」と頼まれました。必ず返すことを約束させて貸しましたが、2日たっても3日たっても返しに来ません。さらに1週間たっても、2週間たっても返しに来ないのです。仕方なく学生の自宅を訪問すると、他の友達に貸して帰ってこないと言います。頭の血管がプチップチッと音をたてるのを堪えて「何が何でも明日までに返しなさい」と語気を強めてしまいました。これをきっかけに自宅の使用を断る事ができたので幸いですが、大学生でも、フィリピン人はフィリピン人です。

プライベートとパブリックの区別はキチンと就けるようにしましょう。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。