車椅子の旅行を楽しむ方法
「車椅子で旅しよう」「宿泊先の選び方」「レストランの選び方」「バリアフリーについて」など車椅子の旅行を楽しむ方法を紹介します。

バリアフリーって、みんなに優しい。

2015/11/04

「バリアフリー!バリアフリー!」と私達親子は口うるさく言っていますが、実はバリアフリーって皆に優しいんですよ。例えば、外出するにあたって車椅子ととても似たトラブルが起こるベビーカー。赤ちゃんをベビーカーに乗せたお母さんは、せわしない子供を連れていたり、お腹に赤ちゃんがいたり、大変そうです。そして、このお母さんのさらなる難問は、乗り換えがスムーズに行かない公共の乗り物や、街中の階段や坂道などです。これは車椅子の問題と良く似ています。大きな違いは、いざという時に子供をひょいと抱っこしてベビーカーを折り畳めることです。バリアフリーがより必要なのは車椅子です。

また足腰が弱くなっているご老人にもバリアフリーは必要です。段差につまずいて転んでしまっては大変です。定年や子供の結婚を機に、家をリフォームするのが流行っているようですね。この時にバリアフリーにしておけば、老後の生活も安心です。家の中にエレベーターを付ける人までいますが、廊下に手すりを付けたり、家中にある段差をなくしたりと、ちょっとしたことでも良いのです。この「ちょっとした」違いが、後々役立って来ます。

「バリアフリー」というのは、身体障害者だけが必要としているものではない、ということです。家にある小さな段差でつまずくことは誰にでもあります。バリアフリーは、小さな赤ちゃんのいるお母さん、足腰の弱いご老人など、誰にでも優しいのです。今まであった「バリア」とは習慣や癖、伝統などです。そのような形にしばられていたので「こういった立場の人は気持ちよく利用出来るだろうか?」などとは考えられていませんでした。

バリアフリーデザインは全ての人が暮らしやすい社会デザインです。高齢化社会となっていく日本や他の先進国では、バリアフリーを特に意識してどんどん新しい町づくりをしていってほしいものです。

ちなみに、英語では「バリアフリー」は段差を取っ払うという意味で使われているそうです。様々な立場の人に対応できる社会システムのことを言う場合はアクセシビリティ(accessibility)という言葉が使われているようですね。また、最近よく聞くユニバーサルデザイン(Universal Design)は様々な立場の人が平等に使える製品などのデザインのことです。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。