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神さまのように踊るキューバ人たち

2016/10/31

キューバでは老若男女全員がサルサを踊れます

キューバでは老若男女全員がサルサを踊れます

キューバといえば、やはりキューバン・サルサ。体をそらせるように開くのが特徴のサルサです。ステップも動きもものすごく早くて、キレがあって、みとれてしまいます。

さて、キューバでは老若男女全員がサルサを踊れます。これは誇張でも何でもなくて、キューバ人はみんなスペイン語を話します、というのと同じくらいの確率です。そしてかなりの確率で、びっくりするくらい上手に踊ります。

レストランなどでサルサ音楽がかかったとき、3歳くらいの子供がちゃんとステップを踏んで踊りだしたのを目撃したこともあります。

なぜなのか興味をもって観察していると、どうやらサルサを上手に踊れることは、モテるための必須条件のようなのです。ある日、若者が集ってお酒を飲みながら生バンドで踊る、という社交場のような店に行きました。もちろんサルサなど踊れないわたしは、キューバ人の踊りにみとれていたわけですが、ここであることに気がつきました。

ぽっちゃりをかなり超えてしまっている見た目の、ものすごく上手に踊る女性が、ひきも切らずに踊りの誘いを受けているのです。ダンスは男性から女性を誘うのが礼儀なので、それはもう列をなしていろんな男性が彼女を誘いに来ます。

でも彼女は大抵の場合、背が低い、あまりハンサムとは言えない、でもものすごくダンスが上手な男性とだけ踊っていました。誰が見てももっとハンサムな男性たちが、彼女を誘いに来ているにも関わらず、です。

このふたりは恋人同士なのかと思ってみていると、そういうわけでもないらしく、音楽が終わると2人は別々のテーブルに戻っていきました。

ということで、キューバでモテたければ、ダンスを上手に踊ることが必須条件のようです。日本人にはかなりハードルが高いかもしれません。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。