ニュージーランドってどんな所?
ニュージーランド在住の山下さんが住んでいる視点でニュージーランドの魅力を紹介します。

わかりやすい税金制度

2011/02/10<

ニュージーランドはとても分かりやすいお金の徴収方法をとっています。仕事にはフルタイム(30〜40時間程度)とパートタイム(30時間以下)の境目が一応ありますが、給与に関しては特に差はなく、日本でいう正社員とアルバイトのような区別はされず、同じように給料計算して税金が課せられます。年度末の3月には、年収によって払い過ぎた税金が戻ってくることもあります。

その税金ですが、差し引かれる中に年金や健康保険料などもまとめて含まれています。また、奨学金で学校に通った人は、自動的にその返済分も天引きされることになります。さらに、両親が別れて暮らしている場合は、国が定めた額の養育費をどちらかの親の収入から勝手に差し引かれることになります。つまり自分で申告して支払うものはなく、働けば勝手に天引きされるというシステムになっているのです。

ニュージーランドでは社会保障番号がすべての住民に発行されており、それで完全に管理されているために、こういうことができるのです。どこに行ってもまず聞かれるのがこの番号。そして、それを通じて収入が管理されるため、もろもろへの未払いということは起こらないのです。

ただ、これは働いている人にだけ課せられているということでもあるのです。つまり、無職の人にはまったく請求がいかないということ。まぁ、収入がないのだから払えるわけがないという常識的な考えが元になっているのですが。また、無収入、低収入だから支払いを免除してもらうといった申請もわざわざ行う必要はありません(だって、収入がないから払いようがないのは明らかだもん)。けれど、年金は税金を払ったかどうかに関わらず、年齢に達したら一律で支払われます。

不公平だと感じる人も中にはいるようですが、「そんなものか」と思って受け入れている人のほうが私の周りには多いように見えます。万が一自分が働けなくなった場合でも、年金が払えず困るという問題は起こらず、老後も安心だという考えもあるようですね。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。