ニュージーランドってどんな所?
ニュージーランド在住の山下さんが住んでいる視点でニュージーランドの魅力を紹介します。

これが、ニュージーランド式

2011/01/14

ニュージーランドの文化はさほど突飛ではなく、日本の人がカルチャーショックを受けることはあまりないようです。意外と、すんなりと入りこめてしまうのです。逆パターン(ニュージーランドから日本)はそうもいかないでしょうが。

そんな国ですが、大抵の人が驚いてしまうことはあります。それは食器の洗い方です。ニュージーランドの人は食器を洗う際にすすぎをしません。

どういうことかというと、洗剤水を作って、その中で食器を洗います。そして、そのまま水切りかごに上げるだけ。それを、布きんで拭いて棚にしまうのです。洗剤の泡がついている場合は、布きんでふき取ります。泡を水で流し落とす作業がないのです。

最初、その方法を見た時、わたしは当然のごとく驚きました。何で?すすぎは?

これは、ひとえに節水対策なんだそうです。ニュージーランド北島の多くは雨水を貯めて生活しているところがたくさんあります。自宅に大きな貯水タンクがあり、屋根で雨水を受け止めて、それをそのまま貯めて使用しているのです。

日本では、雨水を飲むとお腹を壊すなんて注意されたり、「雨水!飲むべからず!」という表示もたくさんあったようですが、こっちの人にいわせれば「雨水ほどきれいでよいものはない」ということのようです。

日本の場合、雨水は公害で汚染された空気を通過してきているという危険性があるのでしょうが、人口も産業も少ないこの国では、雨水はまさしく「天からの恵み」なのでしょう。

ただ、水道局から配給されるのではない天の恵みは気まぐれで、お天気が続くと干からびてしまうこともあるのです。だから、水は大切に使わないといけないということなのです。

そして、「だったら、すすぎは省略したほうがいいでしょ、節水のために」という発想にたどり着いたのだそうです。さらには、「食器を洗う洗剤が身体に悪いわけがない」という思い込みもあるようです。

何でも楽なことが好きなわたしは、このニュージーランド式皿洗いに嫌悪感を感じることはまったくなく、「あ〜楽々」と一瞬にして受け入れてしまいました。

ところが、ニュージーランド人以外の人に会うと、「信じられない!」、「日本人のくせに」なんていわれてしまいます。それも、イギリス人とかアメリカ人なんかに・・・。それでも、わたしはもうこの方法を変えることはできないでしょう。楽すぎて。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。