作詞、作曲の方法
アマチュアミュージシャンとして活躍しているMUMUさんの作詞、作曲の方法を紹介します。

曲想がひらめく瞬間

2012/09/09

どんなときに曲想が浮かんできたのか、具体例をあげて書きたいと思います。

はじめてつくったオリジナル曲である、「しらない街へ」は、北海道に引っ越す前日に、すべての家具や荷物が送られてしまったあと、空っぽになった子供部屋をみていて、すっと詞とメロディが心のなかに浮かんできた曲です。

演歌を意識してつくった歌、「さすらい舟」は、最初に演歌風の詞を書きました。出来上がった詞をみながらギターを弾いていると、なんとなく曲のフレーズが浮かび、そのフレーズがまた新しいフレーズを呼んで、少しづつ形になっていった例です。

北海道に住んでいたある日のことです。故郷のことを思いだし、感傷的になっていました。なにげなくギターを弾いていると、ギターが懐かしい音色をだしたのです。その音色が曲想を呼び、ひとつの歌になっていきました。

「ハッピー」という歌は、通勤するために自動車を運転しているときにふっと浮かんできた歌です。最初に、ラーラーラーと最初のAメロといわれる部分のフレーズが生まれてきました。仕事が終わって家に帰り、そのフレーズをコアにして、ギターをかき鳴らしているうちに全体の構成ができていき、ひとつの歌になっていきました。

「とおせんぼ」という歌は、母が亡くなってからすっかり気落ちしてしまった父を励まそうとして、父が亡き妻に贈る言葉とした演歌風の歌詞を書きました。その歌詞から伝わってくるイメージがふくらみ、ひとつの歌になっていきました。

「生きていて欲しい」という歌は、弟夫婦の娘が若くして亡くなり、二人をなんとか元気づけたいと思ってギターを弾いていたときに詞と曲が同時に浮かんできた歌です。私もなんども生きることをやめようと思って生きてきたので、二人がはやくあの世に逝ってT君に会いたいと思う気持ちに対して、がんばれ、生き抜け、という力強い言葉をかけてあげることなどできませんでした。ですが、なんとか二人には生きていて欲しいと思いました。そうやって試行錯誤したあげく、心の中央に浮かびでてきた言葉は、「生きていて欲しい。なんの為でもなく、あなたを愛している人がいるから」という歌詞の一部でした。

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ライタープロフィール

MUMUさん/男性/年齢:50代/新潟県在住/神社が好きで日本各地をまわっています。趣味でボーカロイドでの音楽作りやギターでオリジナルの歌をつくり、ときどきライブもしています。自分らしく生きることをモットーにしています。