車椅子のお母さんと金沢旅行
兼六園、21世紀美術館など金沢の観光情報とバリアフリー事情を紹介します。車椅子の方が旅行するとどういうところが気になるのかが分かります。

北陸新幹線開業で笑う人、泣く人

2015/08/20

北陸新幹線(2015年開通されました)は楽しみにされていますね。それによってこれから賑わいを見せる駅もあれば、寂れてしまう駅もあります。今回、私達が大宮から金沢へ行く途中に乗り換えをした「越後湯沢」。この駅も北陸新幹線開業にともない、大きく影響を受ける駅のひとつです。

もしここでの乗り換えがなければ、私達親子が越後湯沢駅に降り立つ事は一生なかったかもしれません。乗り換え時には、例のごとく駅員さんが介助してくれました。このあたりは冬にはスキー場があります。また温泉が目的でやって来るお客さんが多いそうです。駅前には旅館が建ち並んでいました。観光客がたくさん来るのでしょう、駅のお土産物コーナーは広くお土産の種類が豊富でした。

2014年、東京や東東北から金沢に行くには、大宮(上越新幹線)→越後湯沢(特急はくたか)→金沢、というルートしかありません。しかし北陸新幹線が開業すれば大宮から金沢まで乗り換えなしで行けるようになります。乗り換え時の待ち時間もなくなり、乗車時間も短くなります。乗り換えに時間と手間のかかる車椅子の人も利用しやすくなります。色々と便利になるので開業に期待が高まっていますが、北陸新幹線は越後湯沢を通りません。利用者が大幅に減る見込みのある「はくたか」は廃止される予定になっています。

上越新幹線を利用する人も一気に減ってしまう可能性があります。現在この駅に停車している二階建て新幹線ももう見られなくなってしまうかもしれません。電車ファンの人々は、いずれなくなってしまう「はくたか」がまだ走っている姿を写真におさめようと、連日越後湯沢に訪れているそうです。

北陸新幹線が開業すると東京から金沢へのアクセスも簡単になります。私達親子も今度は新幹線で金沢に行けることを楽しみにしています。皆が心待ちにしている北陸新幹線ですが、そのせいで観光客が減ってしまう地域が出て来たり、電車ファンや地元の人々に愛されていた特急列車がなくなってしまうのは少し悲しい話ですね。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。