- 車椅子のお母さんと金沢旅行
- 兼六園、21世紀美術館など金沢の観光情報とバリアフリー事情を紹介します。車椅子の方が旅行するとどういうところが気になるのかが分かります。
兼六園は車椅子で行けるの?
2015/07/21
兼六園は車椅子で行けるの?
兼六園は日本三大庭園のひとつ。「金沢に行ったら、兼六園を訪ねる!」というのが、母の希望でした。私は兼六園なんてまったく興味もありませんでしたが、母が行きたがっているし、それなら行ってみようかと決めました。しかしその考えが甘かった。この兼六園が「金沢車椅子の旅」の最大の難所だったのです。
金沢は加賀百万石と言われるように城下町です。金沢城は平山城(平野の中にある山の上につくられた城)なので、もちろん坂道があることは覚悟していましたが、やっぱりきつかったです。その中でも、砂利道+坂道の組み合わせの兼六園はきつかった。
兼六園は、山のふもとに入り口があり、チケット売り場があります。そこから山の上にあるメイン会場まで行くのに坂を上ります。入り口はいくつもあり、傾斜の大きさはそれぞれ違うものの、どこから入っても坂を上ります。車椅子の場合は、傾斜の緩やかな桂坂口から入るのが良いでしょう。
メイン会場まで行ってしまえば、あとは平らです。しかし平らどいえど砂利道なので、車椅子を押すのは少し大変です。実は金沢旅行の旅の終わりに車椅子のタイヤが壊れてしまいました。坂道+砂利道に耐えきれなかったのでしょう。無理もありません。
タイヤの故障などトラブルもありましたが、兼六園の内容自体はとても良く、母も感動してくれたので私は満足でした。車椅子の方は身体障害者手帳を提示すれば入園料が無料になります。
歴史的建造物を観光するのは、身体障害者にとって難しいものです。砂利道や坂道をなくして日本の伝統的な庭園をバリアフリーに改造したら趣も何もなくなってしまいます。だからといって「健常者だけ来られれば良い」というのは、これからの高齢化社会に適した考え方ではありません。
うちの母は標準体重で、車椅子も比較的軽く、車椅子を押す私もまだ若く体力がありました。そのおかげでなんとか観光できましたが、誰でも出来るわけではないと思います。(私でも始終息切れしていました。)無理はしないようにしましょう。観光タクシーを利用して、兼六園の入り口ぎりぎりで降ろしてもらうこともできます。
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MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。