車椅子のお母さんと金沢旅行
兼六園、21世紀美術館など金沢の観光情報とバリアフリー事情を紹介します。車椅子の方が旅行するとどういうところが気になるのかが分かります。

JR車椅子の旅

2015/07/31

母と旅行をする時に、必ず利用するのがJRです。飛行機の旅をするにしても、成田や羽田まで行くのにJRを利用します。ベビーカーとは勝手が違い、車椅子だと無断で電車に乗ることはできません。安全上の理由のため、必ず駅員さんに声をかける必要があります。

電車より手続きに時間がかかるのが新幹線です。新幹線で移動する時には、何月何日どのルートでどこに行きたいか、申請しておかなければなりません。予約が遅くて新幹線の車椅子席が埋まってしまうと旅行を断念するはめになります。そのため旅行の計画は前日や当日ではなく、できれば一週間ほど前には決めておき、数日前には新幹線の車椅子席をおさえておく必要があります。健常者のように当日に思い立って利用することはできません。

JRを利用すると駅員さんが車椅子を押してくれます。押してくれない駅員さんもいましたが、母曰く介助者(私)がいない時には必ず押してくれるそうです。電車から新幹線への乗り換えの際にも、必ず駅員さんが車椅子を押してくれます。

水木しげるロードを見に行った時には、乗り換えをした米子駅には当時エレベーターがありませんでした。駅員さんがホームの果てまで行って、ホームとホームをつなぐ道路を渡って帰ってきてくれました。数年前に原宿駅を利用した時には、やはりエレベーターがなかったため、エスカレーターの一段の幅を車椅子用に広くしてもらったことがありました。もちろん他の客のエスカレーターの使用を一時ストップしたので、大混雑を生み出してしまいました。

車椅子に乗った母と旅行すると、駅員さんとお話する機会が増えます。そのお話がけっこう面白いんです。その駅のことや土地のこと、電車のことなど詳しく教えてくれます。乗り換えのわずかな時間なので5〜10分の間のことなんですけれどね。各駅のバリアフリー状況も教えてくれます。

母と旅行をすると、人と触れ合う機会が自然と多くなります。何気ない親切心などが嬉しいですね。人の優しさが伝わります。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。