プロが教える歌唱法
カラオケを上達したい人必見!感情移入方法、目線を使う表現方法、感情のバランス方法、歌にメリハリを付ける方法などプロが教える歌唱法を紹介します。

歌にメリハリを付ける方法

2013/01/21

「よお 一本調子!」と掛け声を頂いても嬉しくありませんが、「よお 調子っ外れ!」よりはマシかもしれません。

一本調子は、カラオケの初心者だけでなく、上級者にも意外と多いのです。初級者は、まだ自信がなく歌にメリハリを付ける余裕がありません。上級者は、余りにも一生懸命歌う事で、メリハリが逆に無くなってしまうのです。

メリとは緊張が緩みリラックスした状態で、ハリは緊張感をだし押し出す、張り出すと言う意味があります。演劇では特に台詞まわしで重要になり、強弱を付けたり台詞の速さや間の取り方に繋がっていきます。歌唱法で言うメリハリとは、歌に山と谷を作ると言う意味があります。

作詞に起承転結があるように、歌にも起承転結があり、3分間のドラマとして山場があるのです。歌で言う山場とは「サビ」の事であり、クライマックスの事です。

初めて富士山に登山した時、友達達が大歓声を上げていました「おおお!富士山だあ・・・」。ところが、私には何処を探しても富士山が見えなかったんです。一番高い山を指差して「あれが、富士山?」と友人に聞いたら、「何言ってんだよ!あれだよ!」っと、ずっと上の方を指差したのです。目線を雲の上に持っていくと、天にそびえ立つ富士山が見えてきました。富士山だけが偉大に見えるのは、周囲の山と比較対照できたからです。もしも、富士山級の山が連なっていれば、雄大さは感じますが「富士山」の偉大さは薄れるかもしれません。

歌も同じような効果が有ります。「歌いだし、繋ぎ、サビ、結び」と同じ歌い方ならば、スケール感が出てきません。歌に山場を作るには「山」の字の形が参考になります。三本の縦線の長さが同じならば、平坦なイメージを感じさせる漢字になります。真ん中の縦線が長ければ、拠り高い山をイメージできます。三本の長さがバラバラならば、均整の取れない漢字になってしまいます。

真ん中の縦線をサビと考えれば、両脇の縦線は少し抑える必要があるのです。サビが100%の全力ならば、他は70%か80%に抑えることで、歌にメリハリと山谷が生まれてくるのです。歌詞のサビが何処に当たるのか?をしっかり把握し、構成を理解する事が必要です。

歌には、「語りどころ、聞かせどころ、落としどころ」があります。恋愛テクニックと似ているところが、メリハリのポイントかも知れませんね♪

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。