プロが教える歌唱法
カラオケを上達したい人必見!感情移入方法、目線を使う表現方法、感情のバランス方法、歌にメリハリを付ける方法などプロが教える歌唱法を紹介します。

歌詞と歌唱の関係

2013/01/11

カラオケファンの方は、自分の喉を自慢し声を聞かそうとします。プロの歌手は、歌詞を聞き手に伝えて感動を共有するために歌います。聞かせると伝えるの僅かな違いですが、プロでもこの違いが判らない場合もあります。つまり、歌詞と声のバランス感覚が重要になるのです。

声が前面に出て歌詞が引っ込んでしまうと、声に聞き入って歌詞の意味が聴衆に伝わりません。歌詞を前面に出して声が引っ込んでしまうと、聴衆に届かず歌になりません。昔から「声よりも頭ひとつ歌詞(感情)がでれば良い!」と言われています。

歌詞には起承転結の構成があり、字脚や譜割という制約があります。起承転結は、四こま漫画と同じ構成になっています。「出だし、サビへのつなぎ、サビ、結び」が基本ですが、順番が変る作品もあります。

出だしは歌の一番重要な部分で、聴衆を惹き付けながら、物語に引き込む要素を持たせています。

サビへのつなぎは、気持ちが段々高揚して歌のクライマックスに繋げていく要素があります。

サビとは「ワサビ」のサビと言われています。ピリッとした利かせどころと言う意味です。歌の山場に相当する要素を持っています。

結びは、終わりではなく、余韻を持たせながら、間奏やエンディングに情感を繋げる要素があります。

字脚は、1番の歌詞を基本に各番手の字数を揃えています。
1番、「男と女の赤い糸 夜毎紡いで何を織る 愛と言う名の手まりを作り 宵に紅さし毬を撞く・・以下省略」。
2番、「男と女の恋の綾 ひとつ解けばまた絡む 絡む糸先涙で染めて 男の背中に投げつける・・女の手まり唄より抜粋」。
13文字、12文字、14文字、12文字になります。

譜割は、字脚を細分化したもので言葉の流れを整えています。
1番、「男と 女の 赤い 糸」。 2番、「男と 女の 恋の 綾」と細分化し字数を合わせています。

字脚と譜割りを理解すれば歌詞の輪郭がハッキリとして、一言一言に表現を付けやすくなります。ひとつの作品を完成させるには、作詞、作曲、編曲、歌手のレッスン、レコーディングという順序になり、歌詞が一番重要だという事が判ると思います。歌詞と歌唱の関係って、何か!男女の恋愛みたいなものですね♪

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。