初めての作詞入門 上級編
「エコー効果」「心理描写を活かす」「逆表現法」「間の為の凝縮」「目線と歌詞の関係」など初めての作詞入門 上級編を紹介します。

ハメコミ詞にチャレンジ

2013/04/04

作詞には「詞先とメロ先のハメコミ詞」があります。一般的に歌謡曲や演歌系は詞先が多く、ポップス系はハメコミ詞が主流になっています。ハメコミ詞は、リズム・テンポ・メロディー・字脚・構成の枠にキッチリ合わせる作詞法です。殆どの場合は、メロ入りで編曲されたCDを渡されて、聞きながら創作する手順になります。

リズムとメロディーを聞くと、悲しい歌なのか、明るい歌なのか、元気な歌なのかが判ります。メロが伴奏より大きめに入っているので、メロディーを正確に完全に覚えます。伴奏に合わせてメロを歌えるようになったら、構成を読み取ります。同じメロディーの部分を探し出すと、出だし、サビ、エンディングが判ります。ここである程度のテーマを考えておく必要があります。

「1番、2番、3番」「あるいは1番2番 サビだけ繰り返し」「サビ、AメロBメロ、サビ」ハメコミする作品によって、まったく違う構成になっている場合があります。

構成が判ったら、フレーズごとの字脚を数えてメモします。メロを歌って息継ぎする所までがワンフレーズになり、字脚を数えてメモします。この時に字脚が多すぎたり少なすぎると、メロディーの流れが悪くなりクレームが入ります。

始めはテーマや内容が曖昧であっても、歌詞を全て書き出してしまいます。歌詞を書き出すことで構成と字脚がハッキリし、作詞に全力を挙げる事ができるのです。メロディーの抑揚によっては、歌詞のイントネーションが逢わない場合もあり注意が必要です。「推敲しては歌って字数とイントネーションを確認する」の繰り返しになります。

ハメコミ詞は歌謡曲や演歌でも多くなっています。同じような内容の歌詞が多く、ヒットすると二匹目のドジョウを狙ってくる作詞家も多いのです。レコード会社も「このヒット曲をイメージした詞を書いて下さい」と言う場合があります。

ハメコミ詞は、伴奏用のカラオケを聴いて練習する事もできます。しかし、知っている曲であれば「替え歌」になってしまいます。練習には市販されている知らない曲を使用しましょう。ハメコミ詞の良い所は、作曲とオケが完成している事です。後は歌詞を付けるだけで、直ぐにレコーディングできますし、ステージで歌う事もできます。ハメコミ詞は、鼻歌を歌いながら作詞するので「鼻歌作詞法」とも言われています♪


森田一夫音楽クリニック
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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。