英語翻訳のアルバイト体験記
「翻訳をするときのコツ」「翻訳をして楽しかったこと」「失敗談」など翻訳のアルバイト体験記を紹介します。

翻訳家として生きる

2012/05/09

翻訳をしていたという話をすると、よく自分もやってみたいという話を聞きます。特に英語を専門に学んできた方にとっては、スキルを生かせる仕事なので憧れが強いように思われます。ただその反面自分の体験から言えることは、翻訳の仕事は"地味でつまらない"ということ。身も蓋もない言い方ですが、地味です。

イメージとしては、デスクワークです。基本的にパソコンに向かってキーボードを叩く作業の繰り返し。作業中に誰かと話すわけでもなく、ただ黙々と訳をするだけ。おそらくあまり体験できない職種だけに憧れが生まれるのでしょうが、実際にやってみるとそんなプレミア感はありません。おそらく、翻訳を地味たらしめている要素としては、デスクワークに加え、その仕事の性質にあるのでしょう。決してクリエイティブな仕事ではないんです。要は誰かの作った文、つまり作品を土台にしているだけですから、そこに自分の感性を挟む余地がない。余地がないというのが言いすぎにしても、ほぼないんです。

とまあ、翻訳のネガティブな面ばかりを紹介してきましたが、もちろん、翻訳の面白さというのもあります。それは、懸け橋になれるということでしょうか。英語を日本語に直すのは、けっきょく英語に不自由な人がいるからで、翻訳家が訳さないと、そういった人たちはせっかくある情報や芸術に触れることができないわけです。それは英語と日本語との間に限ったことではなく、その他の言語間でも同じことが言えます。けっして新しいものを自分の力で生み出すわけではないけれど、翻訳家は情報伝達の担い手になれるわけです。そう考えると、翻訳家の役割というものが非常に重要なものに思えてきます。

翻訳家に必須のスキルとして多言語を使いこなせるというのは言うまでもありませんが、仕事とするならばそれなりの動機付けが必要となるのでしょう。これから翻訳家を志す人へアドバイスをするのなら、まさにそこでしょう。単に英語のスキルを生かしたいからというよりも、それ以上に仕事のおもしろさを探してください。それがひいてはいい翻訳につながるのだと思います。

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ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。