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学術研究としての英本の翻訳
2012/04/16
文系博士の仕事
文系博士はなかなか救われないというのが定説のようで、じっさいわたしもその中の一人かもしれません。どうにかこうにかねばっていますが、いやはや現実は厳しいものです。
とまぁ、弱音はこのくらいにしておいて、文系博士のやらないといけないこととして、実績づくりというものがあります。当然、研究結果が最大の評価ポイントになるので、日々の主たる作業は研究であり、また最大のゴールです。ただ、それ以外にも評価に含まれることはいくつかあります。その一つが海外の学術書や論文の翻訳。いったいなぜ翻訳が学術業界で履歴書に書けるのか、そのはっきりとしたところは分かりません。まぁ、名目は海外の興味深い研究を日本に紹介した、ということや、一定の領域に深い見識を有しているということでしょうか。学術研究の一環としての翻訳は、単に原文を直訳すればいいわけではないので。
まさにその点。単に直訳をすればいいわけではないというのが、学術的なものと、他の翻訳とで一線を画すところではないかな、と思います。こう書いてしまうと語弊があるかもしれません。たとえば小説の訳などでも背景や時代状況などを詳細に知っておく必要があるでしょうから。しかし、学術研究の場合であれば、たとえば単語一つをとっても、なぜその単語を使っているのか、どうその単語を訳すのかといったことを、深いレベルで理解しておくことが求められます。研究は厳密に論理的なものですので、そこを少しでも崩すことは、下手したら訳をする元本、つまり元の研究を狂わせることになるのです。そう考えると、そもそも学術的な文献を外国語で訳すこと自体、間違いかもしれません。ただ、話が逸れるのでそれはいいでしょう。
実際に学術文献を翻訳する人にはむしろ関係のない話でした。そのような立場の人がこういうレベルで「いったいどう訳せばいいのかな」と悩んでいれば、いったい何を学んでいるのだろうということになるのでしょう。ですので、これから院に行こうかな、と考えている方へのアドバイスになればいいなという思いで書いています。あしからず。
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横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。