英語翻訳のアルバイト体験記
「翻訳をするときのコツ」「翻訳をして楽しかったこと」「失敗談」など翻訳のアルバイト体験記を紹介します。

わたしの翻訳の仕方

2012/04/10

翻訳スタイル
翻訳の仕方にもいろいろなやり方があるのだと思います。以前、テレビか何かで見た翻訳家の方は、英語を見ながらまるで通訳のようにどんどんと日本語に直していました。それを見ながら随分と感心した記憶がありますが、たぶん、翻訳の一つのスタイル、理想でしょう。ただ、わたしの場合はその方と同じようにはできませんし、だからといって翻訳をする人間として負けているとは思いません。

何よりも、翻訳をする対象の違いでしょう。確かその方は海外からのメールや発注書などを翻訳していたのだと思いますが、そういったものは確かにスピードが命。また英文自体の言い回しやフォームもある程度決まったものでしょう。そうであるなら、機械的に素早く日本語に直していける能力は必須だと思います。

ただ、たとえば英書の訳だとそうはいきません。著者のニュアンスを十二分に考えないといけないからです。それに、当然期限が切られるとはいえ、そこまでスピードが求められないというのも事実です。言うなれば、スピードより正確性重視というところでしょうか。

私は後者の方です。ただ、紹介した方のやり方を一つの理想と言ったのは、どちらにせよスピードが速い方がよりいいからということです。それはさておき、ではわたしはどのように翻訳をするかといいますと、まず、必ず訳をする英書を全文読みます。もしくは一章や一節など、ある程度まとめて読んでいます。言い方を換えれば、単語を追いながら一行ずつ訳するということはしません。理由は簡単。前後の文脈を把握しないと、どこかでニュアンスが狂ってくるからです。きっと一行ずつ訳をしていくと、一行一行はちゃんとした日本語になっても、全体で見たときにまとまりのない文章になってしまうでしょう。そこから修正をかけるとなると、また一仕事になりますし、そういった意味でも、まず全体を原文で読みます。

この読み方、訳の仕方は何も翻訳作業だけにいえることではなく、大学入試、高校入試の長文問題などにも言えることですので、興味のある方はぜひ試してみてください。

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ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。