- 英語塾講師の体験記
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生徒からのチョコレート
2012/05/25
バレンタインデーの日にときどきチョコレートをくれる生徒がいるのだけど、正直、ちょっとうれしい。信頼の証というのは大げさだけど、子どもと正面から向き合っていると、どういう形でも気持ちを示してくれるとつい頬が緩むわけです。特に思春期まっさかりの女子なんていうものは、なかなか大人にポジティブな本音を見せないもの。だからたとえこちらが冗談半分で「チョコくれ」と言った結果だったとしても、なんか嬉しいわけです。それが予期せぬチョコだったらなおさら。バレンタインデーは対女子だけど、もちろん男子に対しても同じ。こちらに対してポジティブなアクションを起こしてくれると、それが何であれ、やっぱりうれしいものです。子どもを相手にしている人間の特権ですね。
話がバレンタインから逸れました。去年の話です。やはり、いくつか生徒からチョコをもらったんです。あの年頃だと、手作りで作りたいんですかね。かわいい袋なんかに入れて一生懸命意匠を凝らしているわけです。この際、形のいびつさなんて愛きょうでしょう。ありがたくいただきました。ところがです、一緒にもらった別の男性講師はいっこうに手をつけようとしない。「美味しいですよ」と言っても、「食べない」と言うわけです。後で食べるのかなと思いきや、チョコはその講師の机に置きっぱなしで、翌日も翌々日も手つかず。なので、「せっかくもらったものだから、食べずにいるのは失礼ですよ」と言いました。すると、そいつが言うわけです。
「受験前の大事な時期に、腹を壊したら困るだろ」
…言葉に詰まりました。う〜ん、どうなんだろ、よく言えばプロ意識ということになるのかな?確かに授業に穴をあけるのは非常にまずい時期なんだけど、考え方が極端というかなんというか。たとえば、「大事な時期で事故るとまずいから電車に乗らない」って言うのと同じくらいの次元かな?まぁ釈然としないものだけが残った感じです。
それにしても、食べないなら食べないで、せめて子どもの目に見えないところにしまっておくべきだと思うんです。上司なのでそれ以上言えませんでしたが。ちなみに、その上司がいないうちにだまって食べてしまいました。それも正解かは分からないですけど…。
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横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。