英語塾講師の体験記
英語塾講師として働いた経験を紹介します。

まずはコミュニケーション

2012/05/21

塾の講師のくせに、子どもとコミュニケーションをとるのが下手な人間が多い。特に学生のアルバイト講師はその傾向が強いような気がします。授業は淡々、休み時間は講師室へ引きこもるといった具合。おそらく、「塾講師は勉強を教えればいい」と考えているか、そもそも子どもにどう接してよいか分からないかのどちらかでしょう。

塾の役割を端的に言えば、「生徒の成績を上げる」ということ。理念などというものを脇に置いておけば、この点に関して反対は少ないでしょう。ではどうやって上げるか。おそらく方法論には、それこそ多くの意見があると思います。もちろんわたしにも自分なりの意見があります。いろいろあります。その中の一つを言えば、まず「生徒とのコミュニケーション能力」でしょう。前提を小中学生にすれば、この力は生徒の成績を上げるためには必須だと思います。これは経験則ですが、どんなにキレのよい授業、どんなに分かりやすい授業をしても、よほど意識の高い生徒でなければ、先生の話は半分も聞いていません。一方で、授業中のパフォーマンスの上手な先生もいますが、パフォーマンスを磨けというわけでもありません。まずは、子どもの名前を呼んであげる。これだけです。パフォーマンスなんていうものはそのずっと先。まずは子どもの名前を呼んであげるんです。そうすれば、子どもは先生の話に耳を傾け、授業に積極的に取り組むようになります。だからこそ、いろいろな方法論がある中で、これが第一になるわけです。前提や原則と言ってもいいかもしれません。

ただ、子どもの名前を呼ぶというのは案外むずかしいんです。たんに名前を呼ぶだけなら簡単。誰にでもできます。しかし、「君に関心があるんだよ」と悟らせるように呼ぶのはむずかしい。ここで名前を呼ぶとは、そういった意味合いにおいてです。結局教えるということ、もしくは教わるということはコミュニケーションの一つ。だったら相手との間に信頼だったり、興味や関心だったりを築かなければ、どれだけ分かりやすく説明してもそれは生徒に届かないわけです。

長文になりましたが、何かの参考になれば幸いです。

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ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。