初めての作詞入門 中級編
「ツーハーフ作品の創作」「デュエット作品の創作」「男歌の書き方」「女歌の書き方」「歌詞のタメに就いて」など初めての作詞入門 中級編を紹介します。

デュエット作品の創作

2013/02/20

作詞で意外と難しいのがデュエット作品です。何しろ男と女の二役を作詞しなければなりません。

作曲家は更に大変で、男と女の音域を考えながら作曲しなければなりません。デュエット曲の作詞は、作曲家と男女の歌手に配慮した作詞が必要になります。しかし、ちょっとしたコツを掴むと簡単に作詞できます。

デュエット作詞の基本は
1、男女の会話を基本に作詞する。
2、男女の歌う歌詞部分を固定する

男女の会話を基本に作詞するとは歌手が一人の場合は主人公を演じますが、デュエットは男女が共に主人公となります。男性が歌唱する部分が多かったりすると、女性はお飾りになってしまいます。女性の部分が多すぎると、男性が尻に敷かれたようになってしまいます。

例、愛はホカほか
作詩 渡邉智英 作曲編 森田一夫

(男) おまえは俺の恋女房
   いつでもでっかい胸してる
(女) あなたはわたしのだんな様
   いつでもでっかい顔してる
(男) 心やさしい おまえが好きさ
(女) 笑顔すてきな あなたが好きよ
(男女)すねてあまえた二人の仲は
   恋と愛とが ペッタンコ
(男) おまえなしではいられない
(女) あなたなしではだめなのよ
(男) アイラブユー… (女)ユーラブミー…
(男女)ホホ ほの字で 暮らそうよ

男女の会話を基本に作詞するとは、交互に会話を繋げると言う意味があります。

男女の歌う歌詞部分を固定するとは作曲家が1番の歌詞で曲を付ける場合、男性パートは男性らしく、女性パートは女性らしく作曲します。つまり、二番で男女のパートが入れ替わると、男っぽい女性とオカマっぽい男性の歌になってしまいます。

余り気にしない作曲家もいますが、過去にヒットしたデュエットソングは固定されています。

デュエットソングの楽しさは、肩の力を抜いて身近なテーマを採用できる事です。夫婦喧嘩の言い合いも歌詞になりますし、誕生日の会話も歌詞になります。

浮気の言い訳や記念日を忘れた言い訳、そしてお互いに感謝する会話やお惚気も楽しいですね。会話スタイルの作詞だから、設定にあまり拘る必要もありません。

ツーハーフの構成を活用した作詞が最も適していますが、3番や6番まであるデュエットソングも沢山あります。ツーハーフには洋楽の構成が多く、3番や6番まであるデュエットソングは演歌系が多いです。

「愛はホカほか」は明るく楽しくコミック的な作曲を施しましたので、今ひとつ盛り上がらない会場でも、この歌の前奏が始まるだけで会場がパア〜っと明るくなります。


森田一夫音楽クリニック
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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。