セブ島暮らしの10ヶ条
奥様が一番えらい、親族と距離置く、日本人との交流に注意する、近所付き合いが大変、楽しく暮らす秘訣、などセブ島暮らし10ヶ条を紹介します。

セブ島暮らしは奥様が一番えらい

2013/08/18

セブ島に限らず、フィリピンは女系主義で「かかあ殿下」なのです。フィリピーナと結婚して、いきなりセブ島に住む人の話しは聞いた事がありません。ほとんどの場合、日本で暮らし定年を迎えてからセブ島に移住しています。

日本に住んでいる時は旦那様が主人ですが、フィリピンでは奥様が主人になります。私の知り合いで一番多いのがフィリピン移住後の離婚です。頭の切り替えが上手くできないと、夫婦仲に亀裂が入り、旦那様だけ帰国することになります。

日本人と結婚したフィリピーナは、一族のボス的存在になります。三人姉妹の末っ子であっても、姉も両親も親族もメイドのように仕えるのです。この事を旦那さまが充分理解していないと、奥様のプライドを大きく傷つけてしまいます。

私の友人で定年退職しセブ島に移住した後、僅か3ヶ月で帰国した方がいます。旦那様からすれば、セブ島での生活費を全て賄っている感覚がありセブ島でも主人として、日本と同じように奥様と接していたのです。

「どうもセブ島での生活がしっくり来ないから、一度遊びに来てくれないか?」とメールがあり自宅を訪問することになりました。

自宅は定年後の住まいとして建てた集落一の豪邸です。ゲートの横にある洗濯場で、一心不乱に洗濯している女性は母親でした。庭を竹ぼうきで掃き、落ち葉を燃やしているのが一番上の姉。車を食器洗剤とスポンジで洗っているのが二番目の姉。外のベンチに座っているのがお父さんです。自宅に入ると、日本製の家電製品が並び室内は日本そのものでした。マグロのぶつ切りを肴にビールを飲みながら話し始めました。

「いやあ・・参ったよ。家族が一緒に住んでるんだよ」
「え!じゃあ今は何人で暮らしているの?」
「私と息子と嫁、、そして嫁の家族4人と姉達の子供3人だよ。」
「え!10人も面倒みてるの?」
「こっちに移住するまで、家の管理の為に住まわせていたんだよ。出て行かないんだ。」

う〜ん!良くある話です。フィリピン人は一度贅沢を覚えたら後戻りできません。子供たちが走り回り騒いでいます。すると旦那様が奥様を呼びつけて、「おい!お客さんが来ているのに静かにさせろバカ!」と大声で怒鳴りつけました。

この、旦那さまの態度で私は全てが判りました。フィリピンの生活環境、女系主義、女性が主人であることを1時間かけて話し、解決方法を伝えたのです。

1、奥様を人前で絶対に叱らない事。意見があれば二人だけで静かに話し合う事。
2、家族には実家に帰ってもらい、米を毎月送るなど最小限を援助を行なう事。
3、住み込みのメイドを雇い、奥様を家事から解放させる事。

「このたった三つの事も守れないなら、離婚されて日本で一人暮らしだよ」といったら、深くため息をついて考えていました。結局、僅か3ヶ月で子供と奥さんを連れ日本に帰国しました。日本の団塊世代を生き抜いた男性には、中々馴染めない環境なのですネエ♪

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。