アルゼンチンってどんな所?
「知らないと大損、アルゼンチンのブルーレート」「ビールとワインの街、サルタ」「アルゼンチンの物価感覚」「アルゼンチン国内の交通機関」などアルゼンチンについて紹介します。

ボリビアとアルゼンチンが混ざった街、サルタ

2016/07/28

アルゼンチン北部の主要都市、サルタ

アルゼンチン北部の主要都市、サルタ

ボリビアとアルゼンチンの国境から車で4時間行ったところに、アルゼンチン北部の主要都市、サルタがあります。この街は白人人口の多いアルゼンチンにあって、街を行く人たちの人種が多種多様な珍しい街です。ボリビア国境に近いというのもあるのでしょうが、元々この土地にはインカ文明の重要拠点があったというのも関係しているかもしれません。

街の雰囲気自体もそれに習い、コロニアル風の建物と、ボリビアでよく見かけるようなバラック造りの建物が混じった不思議な景観です。

サルタは中心部にある広場を中心に繁華街が形成されています。大きなショッピングセンター、レストラン、大型スーパーマーケットなどが立ち並び、ボリビアから来たばかりのわたしたちには洗練された大都会のように見えました。

また広場から数ブロック行ったところに大きな市場があり、食品から日用品まで何でも揃います。市場の中にはたくさんの安い食堂(コメドール)も入っているので、朝食昼食を安く済ませたい人には便利です。

ただボリビアと決定的に違ったのは、食事の質とホテルの質。まず食事については、ボリビアの基本が焼いたチキンとパサパサのライスとふやけたパスタの入ったスープだったのに対し、サルタではしっかりアルデンテのラザーニャ、外側がカリっとしたフランスパン、クリーミーなポタージュスープと、完全に欧風で、しかもしっかり美味しいものが安価に食べられるようになります。

ホテルについては、ボリビアと同じ料金でも、熱いお湯がたっぷり出るシャワー、さくさくのインターネットがもれなく付いてきます。国境をちょっと越えただけで何なんだ、この差は…と嬉しい驚きだったのを覚えています。

いろんな意味でアドベンチャーが楽しめるボリビアですが、3ヶ月ボリビアで過ごして「物事がちゃんと機能する」感覚が懐かしくなっていた頃だったので、サルタでの快適さには今でも忘れがたいものがあります。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。