フィリピンの葬儀に参加した
葬儀について、葬儀準備、通夜、納骨と散骨、フィリピンでの日本人の葬儀、などフィリピンでの葬儀についてを紹介します。

フィリピンで日本人の葬儀は?

2013/10/28

私が借りているアパートの大家さんが亡くなり、葬儀に参列した事が切っ掛けとなって、フィリピンで日本人が亡くなった場合の葬儀を意識するようになりました。私の知る範囲ですが過去に数例体験しています。

犯罪に巻き込まれたり自殺しいた場合、私の知り合いがフィリピンで脳溢血になり、半身不随を苦にして自殺しました。ただ、ビニールロープで自殺している事、ロープが船員しか知らない特殊な結び方だった事、首の前にうっ血した後がなく、首の後ろ側にうっ血の痕があった事など、日本ならば間違いなく他殺と判断しますが、自殺として処理してしまいました。

日本に一時帰国している奥さんと連絡をとったら、直ぐに戻ってきて葬儀に就いて相談されました。警察の死亡判断書があり、病院での司法解剖診断書は必要ないようです。え!司法解剖しなかったのかなあ? なんで? 

警察から遺体の焼却・埋葬許可証を貰い、私と奥さんの二人きりで荼毘に付しました。遺骨は日本に持ち帰り墓に埋葬したいと言うので、航空会社に遺骨持ち込みの許可申請をしましたが必要ありませんでした。その後、奥さんからの連絡は一切ありません。

フィリピンで離婚し全財産を失った困窮老人が孤独死しました。ひどい匂いが気になり大家がカギを開けて見つけたそうです。外傷もなく内側からカギがかかっていたので自然死として処理されました。フィリピンに身内がおらず、領事館が荷物を元に日本の親族に連絡しましたが、絶縁して何十年にもなり、一切関わりあわないと言われたそうです。遺体は教会に安置されていますが腐敗臭がひどく、無縁仏として処理される事になります。

そこで動き出したのが日本人会です。生前にいろいろな事があっても亡くなれば仏様だから、成仏できるように対応しようと、有志に寄付を募り火葬し、日本人会が所有する日本人墓地に埋葬しました。私は孤独死という寂しい思いから浄霊され、日本人と共に永眠してくれる事を祈りました。

過去の経験から遺体を飛行機で運ぶ場合は、事前に両国手続きが必要で専門業者に頼む必要があります。また、空輸専用のお棺に移す必要もあります。費用はフィリピンから日本まで片道100万円プラスと考えてください。遺骨を日本に持ち帰る時は問題ありませんが、テロ防止のため開封される場合もあります。

外国人がフィリピンで亡くなった場合は、2通リのケースがあります。自宅で亡くなった場合は、病院での司法解剖と死亡診断書が必要になります。病院で亡くなった場合は、司法解剖の必要がありません。息をひき取るなら、病院がベストになります。病院の死亡診断書をもって警察に行き遺体の焼却・埋葬許可を申請します。許可が無いと焼却も埋葬もできません。

墓地は、カトリック・プロテスタントに分かれ、キリスト教徒以外は埋葬できない事もあり、神父さんが自宅を訪問している時に、改宗する必要もあり得ます。

う〜ん! 立つ鳥跡を濁さず私の計算では、日本人の葬儀一式10万ペソ(20万円)あれば余裕です。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。