フィリピンの葬儀に参加した
葬儀について、葬儀準備、通夜、納骨と散骨、フィリピンでの日本人の葬儀、などフィリピンでの葬儀についてを紹介します。

フィリピンの納骨と散骨

2013/10/25

亡くなった大家さんの葬儀と荼毘が終了し、一家は日常の生活を取り戻していました。奥さんは少し元気がありません。励ましても仕方が無いので「ハーイ!オヨスナ?」と笑顔で挨拶する事にしました。

土曜日の夕方から親族達が続々と集まってきました。総勢30人ほどおります。未亡人になった奥さんが私を呼び、「お世話になったから夕食をごちそうします」といいます。庭にテーブルが4個並び、私の席が確保されていました。未亡人は親族たちに、私が葬儀で沢山サポートしてくれた事を話し、みんなに感謝されました。紙のお皿にご飯とフライドチキンが1個、手で食べるカマイン式です。フィリピンのご飯は口に合わず、フライドチキンだけ頂きました。

夕方8時ごろ親族は手にローソクを持ち讃美歌を歌いだします。未亡人となった奥さんが骨壷を抱え先頭を歩き、後から親族が付いていきます。アパートから海まで歩いて10分、私も一緒に付いていく事にしました。海に着くと砂浜で円陣を組みます。円の真ん中に骨壷が置いてあります。親族の一人が生前の感謝と思い出を語りだし祈りを捧げ、最後に親族一同でアーメンといいます。右回りに一人ずつ祈りを捧げ全員で30名ほどいましたから、1時間ちょっとかかりました。

最後に未亡人が親族に感謝の言葉をのべて骨壷を抱えます。みんなで腰の辺りまで海に入り、賛美歌を歌いながら散骨しました。

私が不思議に感じた事は、男性が一人もおらず全て女性だった事です。後で未亡人に聞いてみましたが、昔から女性だけで行なっており意味は判らないそうです。フィリピンに於ける女系主義の影響が強いのだろうと思いました。

初めてフィリピンの葬儀に参列し、フィリピンの素顔に触れた思いがします。私がフィリピンに骨を埋めるならば、フィリピンスタイルの葬式がベターです。また、お墓を作らず海に散骨することも私の理想に叶っていると思います。

うん?日本人の場合フィリピンで死んだらどうなるのかなあ???急に無知である自分に気がつき、不安になってきました。続く・・・

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。