フィリピンの葬儀に参加した
葬儀について、葬儀準備、通夜、納骨と散骨、フィリピンでの日本人の葬儀、などフィリピンでの葬儀についてを紹介します。

フィリピン・ヒーリング治療の効果

2013/10/14

大家さんが脳腫瘍で倒れてから1ヵ月後、シキホール島から黒魔術師がやってきます。シキホール島は、私の住んでいるネグロス島ドマゲッティ市の真向かいにある小さな島です。世界で唯一黒魔術師の棲む島として知られ、フィリピン全土から恐れられている島です。スペイン統治時代より前から黒魔術が行なわれ、薬草やヒーリング治療を行なっています。

私は西洋の黒魔術を20年近く研究しています。シキホール島にも10年以上通い、多くの心霊現象を体験しています。黒魔術師はフェリーに乗り、お昼過ぎに大家さん宅へ遣ってきました。

黒いマントに黒い十字架を下げ、短剣を持ってやってくる訳ではありません。普通のおばさんスタイルで、ビニールの買い物袋に必要な物を入れて遣ってきました。持参した薬草をお湯に浸し、絞った後で大家さんの頭に刷り込みます。聖霊の樹木から抽出したと言う、悪魔祓いのオイルを振りかけます。水の入ったコップを大家さんの頭の上に置き、ストローで息を吹き込み始めました。

暫くするとコップの水が徐々に濁ってきます。更に続けるとコップの水が完全に茶色く汚れてしまいました。ビニール袋から木で作った黒い十字架を取り出し呪文を唱えます。私も呪文は沢山知っていますが、はじめて聞く呪文で現地のビサヤ語だそうです。

黒魔術師ではなく、ヒーリング治療と祈りを専門にする民間医だそうです。ヒーリングは、お金の無い貧困層の一般的な治療法としてフィリピンに浸透しています。治療は1時間程で終了し、頭の薬草を洗い流して聖霊のオイルをもう一度振りかけます。すると家族や親族の見守る中、なんと大家さんが身体を起こしベッドに腰掛けました。「おおおお・・・ミラクル!」という声と共に、親族が民間医の手をとり感謝します。

翌日の朝、なんと大家さんが車椅子に座って日向ぼっこをしています。「アユーOK?」と聞くと「OK OK OK」と答えます。更に翌日、息子に支えられながら歩行訓練を始めました。1週間後には、好きな音楽を聞きながら歌を歌っています。脳腫瘍でいきなり寝たきりになる筈が無く、気の持ちようだと思いますが、恐るべきヒーリング効果でした。続く・・・

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。