ニュージーランで教えられてこと
ニュージーランド滞在(16年以上)の山下さんがニュージーランドで教えられたことを紹介します。

ニュージーランドのちょぴっと経済

2011/05/16

2010年の10月から消費税が15%になりました!12.5%から2.5%もアップしたのです。人々は結構、ブーたれています。だって、内税のこの国では、明らかに店先の値段が上がってしまうわけですから。それに、2.5%正確に値上げすると端数が出るからと、その分を切り上げするところも多いのです。便乗値上げっていうのでしょうか?消費者側が不満を持つのはよくわかります。

消費税アップに伴って、最近の早朝ニュースをにぎわせているのは、「生鮮食料品の無消費税化」です。人間の体に必要な健康な食品は手軽に手に入れられるべきだと主張している政党があるのです。そのほか「食料すべてを無税にすべき」という派もあって、日々激論が交わされています。結局、無税論はまだ可決されず、すべての物に対して消費税は引き上げられました。

まぁ、税金全般を引き上げて国民を生活苦に陥れようというわけではなく、その分所得税は引き下げられました。数年前、いわゆる低所得者の税は19.5%から12.5%に下がったのですが、それがさらに引き下げられ10%になりました。それから、ニュージーランド人口の大多数を占める中間年収(4万8000ドル以下)の税率が21%から17.5%に引き下げられました。それ以上の収入ならば30%、最高でも33%ということに。この改定によって、ほとんどの国民が15ドル程度、週給手取りが増えるということなんだそうです。その分を、消費税に支払うということ?差し引きゼロという考えなのでしょうか?

ちなみに、よくニュージーランドは所得税が高いといわれますが、それは中間層にいる人にいえることで、高所得者にしてみれば最高33%という税率は夢のような低さなんだそうです。ほかの諸外国は、もっともっと高い所得税が課せられるとか。う〜ん、国の経済を理解するのは難しいですね。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。