ラオスってどんな所?
ラオス旅行したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

おひとりさまでも楽しい、ラオバーベキューとは

2015/11/09

ラオバーベキュー

ラオバーベキュー

ひとり旅は自由でとても好きなのですが、悩みの種は食事どき。ひとりで食事どころに行くと、当然ながら1種類の料理しか注文できません。何種類か料理をオーダーして、みんなで分け合って食べられれば、一度にいろんな味が楽しめていいのになあと、いつも思います。

また、旅先でちょっと仲良くなった人と食事に行っても、簡単に「何品か頼んでシェアしようよ」とはなりません。というのも、大皿を数人でシェアするというのはアジア圏の文化なので、欧米人にはあまり馴染みがない食事作法。そんなに親しくない段階では、言い出しにくいものがあります。

ということで、フラストレーションが溜まりがちなひとり旅の食事。ただここラオスで、そんなフラストレーションを解消してくれる、とても画期的な料理に出会いました。それが「ラオバーベキュー」。

これは簡単に言うと、焼肉としゃぶしゃぶが一体になった料理です。まず自分のテーブルに食卓コンロがセットされ、自分用の鍋が運ばれてきます。この鍋は、中央部分がジンギスカンの鍋のように盛り上がっていて、その周りにスープを入れられる受け皿部分があります。メニューはチキン、シーフード、ビーフなどいろいろなパターンがあり、好きなものを頼むと山盛りの野菜と一緒に運ばれてきます。

中央の盛り上がった部分に肉や海鮮を載せ、スープの部分には野菜を入れて茹でます。焼ける肉や海鮮の出汁がスープに流れ込んで、スープをより美味しくしてくれます。肉や海鮮は好みでスープに入れて茹でてもOK。それらを、別の小皿でサーブされるタレに浸けて食べます。タレにはピリ辛のもの、ゴマダレのようなもの、しょうゆ風のもの、といろいろあります。チリや刻んだネギといった薬味も付いてくるので、自分なりのタレが作れて楽しいです。

これはアジアのどの国にも共通した鍋の作法で面白いな、と思ったのですが、〆にはラーメンの麺が出てきます。さんざんいろいろな出汁の混ざった美味しいスープにこの麺を投入して、たっぷりスープを吸わせて食べます。至福のひととき……。

このように、おひとりさまでもいろいろな味が楽しめてしまうラオバーベキュー。日本でも絶対流行ると思うのですが、どうでしょうか。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。