イギリス面白話
イギリスでのちょっとした面白話しや為になる話を紹介します。

イギリス/「アイスをください!」〜のどの乾きをうるおすものは〜

2010/06/29

日本でいうところの「喫茶店」が、なぜイギリスにはないのか。世界史上初めて「コーヒーハウス」をつくった国で、なぜ「ちゃんとした」コーヒーを出す店になかなか出会えないのか……。そりゃ、一流ホテルに行けば、そうしたコーヒーもあるでしょう。でも、ちょいと足を休めたいというときに、それなりのコーヒーを飲もうと思ったら……。

スタバのようなチェーン店はたくさんできたし、イタリア人のやってるカフェなら、それなりのエスプレッソやカプチーノは味わえます。でも、夏のけだるい昼下がり、「アイス・コーヒー!」といえる喫茶店がなぜないのか。たまさか、「Icede coffee」がメニューにあっても、なぜ、黒砂糖ジュースのようなシロモノが出てくるのか……。

ロンドンの松屋だったか、たしかピカデリーの日本の百貨店にティールームがあったときは、あそこがほとんど唯一、例外的に、日本風のアイス・コーヒーが飲める場所だったのですが……。

パブでもコーヒーは飲めます。でも、パブに入ったら、ビールでしょう。「ラガー」とひとこと。いえ、「冷えたヤツを」とオーダーしなければ、冷えてないヤツが出てくる可能性があります。わざわざイギリスに来て、「キリン」を飲むのもうらめしいのですが。

現地の方々が愛するのは、ラガーよりエール。ペール・エールはともかく、ブラウン・エールは、なまぬるいほうが好きなようです。

まぁ、日本のように蒸し暑くはないという気候の影響なのでしょうか。お湯で入れた飲み物を「冷たくしよう」という発想はないようで。紅茶好きなのに、アイス・ティーもつくらないし。ジュースはあるけど(「氷もね」とつけたさなくてはなりません)、甘いものはかえってのどが乾きます。

かくかくしかじかの事情で、「しかたなく」昼間っからラガーかペール・エールを飲むハメになるのだ――という言い訳にはなります。

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ライタープロフィール

オオタクーミンさん/女性/東京在住、もしかして「鉄子」と「歴女」のさきがけだったのかも知れない、ぎりぎりアラフォー世代のライターです。小さいころから、愛読書の1つが時刻表で、プライベートの国内旅行には、たとえ北海道を旅するのにも、飛行機を使うなんてことは、はじめから考えない、まったく日航を応援してない日本人です。