イギリス面白話
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イギリス/日曜日はコワイもの見たさ〜マダム・タッソーろう人形館とロンドン・ダンジョンで〜

2010/06/23

今でこそ、日曜日に営業する店もふえたとはいえ、ひと昔前のロンドンでは、教会の見物に行くか、ストリート・マーケットを冷やかすか。美術館や博物館もけっこうですが、「おのぼりさん」を決め込んで、マダム・タッソーのろう人形館やロンドン・ダンジョンなんぞはいかがでしょう。

どちらも高尚?なガイドブックには、「見世物」扱いされていますが、見世物、大いにけっこう。それに、落語に出てくる見世物小屋の「大イタチ」(大きな板に血がついている)のような、チンケなものではありません。お金も手間もかかっています。

マダム・タッソーのろう人形は、たしかに「ホンモノそっくり」だし、見世物小屋としてのサービスに徹底していて、「スター」や「王さま」と握手した写真も撮れる。ただし、「イギリスの歴史なんか、まーったく関心はない」という人は、やっぱり興味は半減するのでしょうか。

見世物といえば、ここには、「イギリス史上著名な犯罪者」もならんでいます。20世紀初頭の「浴槽の花嫁殺し」で知られるジョージ・J・スミスなんか、ご丁寧にも仕事のやり口を再現してたりして。いくら100年前とはいえ……。

「ロンドン・ダンジョン」(Dangeon――恐怖の館とでも訳すのでしょうか)も、いきなり斧を持った「処刑人」に追いかけられたり、19世紀末の切り裂きジャックなどなど「犯罪」がらみの再現ドラマなんかを見せてくれたり(私の英語力では、キツイのですが)。

フリート・ストリートの「スウィニー・トッド」の伝説など、イギリス人は怪奇趣味とというのか、コワイもの好きというのか。ロンドンには「ハンテリアン博物館」などという、オソロシイところもあります。18世紀の著名な外科医・ハンター博士の解剖標本を集めた見世物、いえ、レッキとした博物館なのですが(ハンター兄弟の故郷のグラスゴーには、兄のほうのコレクションを展示した「ハンテリアン博物館」もあるそうです)

医学に興味のある方だけでなく、「全身血管標本」とか、遺体を鍋で煮込んでつくったという「ギネス級の巨人の骨格標本」など(レプリカではありません)をぜひ見たいという好事家の方には、おすすめです。私? いえ、一度行ってみたいと思いながらも、「予約制」だと聞いているので、ちょいと敷居が高くって……。

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ライタープロフィール

オオタクーミンさん/女性/東京在住、もしかして「鉄子」と「歴女」のさきがけだったのかも知れない、ぎりぎりアラフォー世代のライターです。小さいころから、愛読書の1つが時刻表で、プライベートの国内旅行には、たとえ北海道を旅するのにも、飛行機を使うなんてことは、はじめから考えない、まったく日航を応援してない日本人です。