- イギリス面白話
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イギリス/「荷物はブーツに入れますか?」〜カントリーサイドの小さなホテルで〜
2010/06/16
日本でいう「英語」は、たいてい「米語」なので、中学1年生レベルの英単語が、イギリスでは「全然違う」というシーンがよくあります。
地下鉄に乗ろうとして、「Subway」の表示のある地下に降りれば、ただの地下道。ロンドンの地下鉄は「Underground」なのです。その駅に、エレベーターはありません。あるのは「lift」。そのリフトにしても、「first floor」は2階だというややこしさ(1階は「ground floor」)。「Motorway」が米語でいう「Highway」。
「日本では、どちらにお住まいで?」と聞かれて、「マンション」と答えたら、大邸宅のこと(これは米語でも)。ロンドン市長の公邸が、Mansion houseです。日本でいう「マンション」は米語なら「apartment」だけれど、英語では「flat」でしょう。パブで「サイダー cider」を注文すると、リンゴ酒(といってもお嬢さん向きのアマイものではなく、むしろオヤジ向き)が出てきます。
その程度のウンチクは、ロンドンを1日もぶらつけば身につくのですが、コッツウォルド(イングランド西部のカントリーサイド)の小さなホテルで、帰りにタクシーを呼んでもらったら、そのホテルのドアマンのおにいさん、「荷物はブーツに入れますか」。boot? いや、そうとしか聞こえません。「荷物は長靴に入れますか」って……。
スーツケースはロンドンのホテルに置いてきたので、大した荷物はないけれど、それにしても、このバッグをどこに入れようというのか。ロンドンじゃないから、タクシーはフツーのセダンです。
ふざけた安ホテルではないし、おにいさんは美形で礼儀正しいし、とりあえず「yes」と答えました。すると、おにいさんがドライバー氏に「長靴を開けて」と告げ、セダンのトランクが開いたのでした。
トランクをイギリスでは長靴という……。「sedanの荷物入れが、bootとは知りませんでした」とドライバーに氏にいったら、「はぁ?」。このクルマは「sedan」ではなく、「saloon」なのでした。まったく、イギリスってとこは……。
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オオタクーミンさん/女性/東京在住、もしかして「鉄子」と「歴女」のさきがけだったのかも知れない、ぎりぎりアラフォー世代のライターです。小さいころから、愛読書の1つが時刻表で、プライベートの国内旅行には、たとえ北海道を旅するのにも、飛行機を使うなんてことは、はじめから考えない、まったく日航を応援してない日本人です。