インド旅行を楽しむ方法
インドに長期滞在したそまちひろさんが、インド旅行の楽しみ方を紹介します。

停電王国のインド、備えあれば憂いなし

2015/01/09

日本で停電って、どれくらい経験したことがありますか? 東日本大震災の直後を別として、わたしは人生で2回ほどでしょうか。それも、台風とか大雪とか、自然災害のときのことでした。

けれどインドでは停電が日常茶飯事。行く場所や泊まる宿のレベルにもよりますが、一度も停電を経験しないで1週間のインド旅行を終えられたら、かなりラッキーです。

しかも停電の理由がすごくて、電気不足なのかと思いきやそうではなく、単に町や村全体で電気料金の支払いを無視するからなんだとか。そのため電力会社がペナルティとして停電を起こす…とか、本当かどうか分からない話をインド人から聞きました。

寝ている間に停電してくれたらいいのですが、そういうわけでもなく、外を歩いている最中とか、シャワーを浴びている最中とかに突然停電します。そのため、懐中電灯とろうそくは必須。外を歩かないといけないときは懐中電灯、室内にいるときはろうそく、という使い分けをするといいです。

一番困るのが、ご飯どきに起こる停電。食堂の多くが「調理ができないので、今日はもう店閉めます」となってしまい、食事にありつけない事態がでてきます。1カ所にある程度の期間滞在するときは、こういう事態を見越して、スナック類やナッツ類、フルーツなどを買い置きしていました。

外にいるとき停電になってしまったら、ろうそく1本で営業している売店の近くなど、人がいるところに身を寄せて、下手に動かない方がいいです。暗闇強盗に遭ったらたまりませんからね。

困りものの停電ですが、こんな体験も日本ではなかなかできませんし、楽しむくらいの気持ちでいるといいですよ。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。