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中部地方のおばあちゃんの味、五平餅

2019/12/27

五平餅は主に中部地方で作られ、食べられている郷土料理。簡単に説明すると、ご飯を潰して丸く伸ばしたものに甘い味噌ダレを塗って焼いたもの。割り箸や串に刺さっているものが多いです。甘じょっぱくて香ばしくて、普通のお餅よりも歯切れが良くて食べやすいお餅です。地方よっては醤油ダレのところもあるみたいですが、私はやっぱり味噌ダレが好きで、その味噌ダレもちょっぴりしょっぱさが勝っている方が好き。お家で作ったような家庭の味が好きなんです。

私は元々愛知県生まれで、五平餅が身近にある環境で育ちました。おばあちゃんが作ってくれたものを食べたりお祭りの出店で買ったものを食べたり、子供のころには一番大好きな食べ物でした。両手に一本ずつ五平餅を持って口の周りをタレまみれにしている写真が残っているほどです。ですがその後青森へ引っ越してしまい、長らく五平餅を食べる機会がなくなってしまいました。あんなに大好きだったのに、存在を忘れてしまっていたのです。

そんな私が大人になって岐阜県で暮らすことになりまた中部地方へ舞い戻ったわけですが、そこで五平餅と感動の再会を果たしました。仕事で仕方なく引っ越すことになったので岐阜県に対して何の前情報も仕入れておらず、名物も知らないまま引っ越しました。中津川駅へ着いて駅前通りを歩いている時に五平餅ののぼりを見て初めて、「五平餅!懐かしい!」と思い出したのです。

そののぼりのお店で早速五平餅を買い、そのまま食べ始めた時の感動は懐かしさで涙が出るほど。しかもそのお店の五平餅は、味噌ダレにすり潰したクルミが入っていて何とも奥深い味。今まで食べたどの五平餅よりも美味しかったです。一度解禁された私の中の五平餅の扉は、中津川で暮らす間中開けっ放し。ふとした時にどうしても食べたくなり、夜な夜な家で見よう見まねで作り、しょっちゅう懐かしさを一人で堪能していました。

今はまた中部地方から離れ、五平餅とはご無沙汰な日々が続いています。この記事を書いてまた恋しくなってきたので、今度の休日にでも作ってみようかという気になりました。ご飯、味噌、醤油とお酒が少し、そして砂糖があれば誰にでも簡単に作れます。皆さんもぜひ岐阜を始めとする中部地方のおばあちゃんの味を食べてみてください。日本人なら誰もが懐かしさを感じることができる味です。

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ライタープロフィール

李内(りうち)さん/女性/年齢:30代/町田市在住/愛知県生まれ。夫と愛犬の3人暮らしのごくごく普通の主婦。仕事はサービス業。趣味は読書、料理、仕事。犬が大好きで愛犬と過ごす時間が何よりの幸せです。