- 広東省ってどんな所?
- 中国在住のLiccaさんが驚きの広東省を紹介します。
こんな○○はもう2度と目にすることはない
2011/01/28
「迎龍楼」約400年前に建てられた最古の望楼
三門里村で魚を手で釣って(取って)いる村人を観光客が眺めて様子
世界遺産委員会会議で世界文化遺産に指定されたのだから、そうなのであるが、望楼がなければただ貧しい田舎の村。コンクリートの塊に見えた不思議な造りの望楼の中に入ってみると、昔使われていたであろう机や椅子、食器類などが残されているものの、全く人の気配を感じない。
2007年6月に「開平の望楼群と村落」という名で世界遺産に指定されたことで、少しずつ観光客のために設備し、管理されているようなのですが、中には廃墟になった望楼もたくさんあるとか。
太平洋戦争の初期には、この開平にも日本軍が攻めてきて、中国軍は望楼に立てこもって激しい戦闘を繰り広げたと言われています。望楼の特徴としては、敵からの銃弾を弾くために、全ての階に鉄格子が付きのたくさんの小さな鉄窓があることで、そして、入口や窓には銃口を差し込む射撃口があって、ここで敵を迎え撃っていたそうで、壁には所々銃弾の跡らしき傷が残っていました。
望楼の屋上へ出てみると、ただ田園が広がっているだけで本当に周りにはこれといって何もないのですが、人もいなければ、何も動いていないことから、何だか時間が止まっているような錯覚さえしてきます。世界各国へ渡った開平の華僑達の繁栄は、この望楼を見ればわかるような気がしてきます。
さて、世界遺産に指定されている開平の4ヶ所の村落群の一つである「三門里村」へ向かってみた。おせじにもキレイとは言えない川が流れていて、相変わらず田や畑が広がっている中に三門里村はある。バスを降りると、そこは、ただの村人の生活の場であった。お年寄りの村人がボ〜っと座ってこちらを見ている。
村人達が生活している場を潜り抜けると、そこに「迎龍楼」という約400年前に建てられたという最古の望楼がある。この望楼が他の望楼とはあきらかに違う点は、全く西洋風を感じさせず、レンガ造りで縦に大きいのではなく、横に大きく、ずっしりと構えた造りになっていることではなかろうか。
中に入ることはできなかったが、こんな望楼はもう2度と目にすることはないであろうってくらいインパクトが強かった。しかも広東省の田舎の小さな村にこんなに大きな望楼が建っているとは。やっと開平の望楼が世界文化遺産に指定されたことがわかったような気がした。
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Liccaさん/女性/年齢:30代/現在は中国在住/ワーキングホリデーで渡豪。価値観のないオーストラリアの魅力にとりつかれ、その2年後永住権取得。職場で出合ったオーストラリア人男性と結婚し、仕事・家庭・酒飲みに全力投球!いろんな事に挑戦することが好きな好奇心旺盛な三十代女性です。好きな言葉:「出合いのよろこび」