イギリスってどんな所?
イギリスに長期滞在したそまちひろさんがイギリスについて紹介します。

ロンドンの公園は都会のオアシス

2015/11/26

ロンドンの街には高い建物こそあまりないのですが、古い建物を修理しながら、狭い土地に新しい建物を建てる、を繰り返しているため、街全体に圧迫感があります。それに、景観を損ねないように配色制限をしているエリアも多いので、どうしてもグレーっぽい沈んだ色ばかりが目に入ってきます。

そんなわけでロンドンの街を歩いているとどうにも落ち着かない気持ちになります。それはロンドンっ子も一緒のようで、結果ロンドンには広大な緑あふれる公園がたくさんあります。

有名なハイドパークは、ロンドン中心部にある東西に2キロ、南北に1キロほどの広大な公園。一等地にあるので、この公園を潰して家やビルを建てたらどれだけ国がもうかるか…とさもしいことを考えてしまいますが、そうはならないのがイギリスの懐の深さ。

ハイドパークにはサーペンタイン湖という大きな湖があって、ボートを漕いで中州に行くこともできます。

ハイドパークのやや北にあるのが、リージェンツ・パーク。ロンドン動物園があるのはここです。ローズガーデンが見所の公園で、6−8月のバラの季節にはいい香りのするバラがわんさか咲いています。イギリスで品種改良されたバラに囲まれて歩いていると、優雅な気分になれますよ。

リージェンツ・パークからさらに北に行くと、ハムステッド・ヒースというこれもまた大きな公園が。この公園にはたくさんの池があり、夏には沐浴場として一般解放されます。池は男女別に分かれていて、なんとゲイの人専用の池もあります。晴れた日に行ってみると、みんなトップレス(たまに完全ヌード)で日光浴していて、こんな大都会の真ん中で堂々と真っ裸になれるところなんて、ここしかないよなあ、と妙に感心してしまいます。

イギリスの短い夏には、これらの公園はジョギングをしたり、ピクニックしたりする人でいっぱいになります。わたしは旅行中、屋台で買ったサンドイッチとジュースで、よく公園ランチをしていました。レストランで同じようなサンドイッチを食べるより、何倍もお得で気持ちがいいですよ。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。