オランダってどんな所?
「真の自由の国」「オランダ人の恋愛について」「ゴーダチーズ」「冬でも楽しいオランダ」「ケチで有名?」などオランダについて紹介します。

カーテンがない国、オランダ

2014/02/07

オランダにはカーテンがありません。もちろんカーテンは存在しますが、あまり家で使っている人はいないんです。そのため外から家の中が丸見え。どの家庭でも家の中は綺麗に整頓されていて、センスの光るモデルルームのようでした。たまにゴミ屋敷のような家もありますが、基本的にオランダ人は綺麗好きです。

オランダに住み始めたばかりのころ、これには驚かされました。ついつい、いつも人の家の中を覗いていました。通りに立ってじっと家の中を見ていると、リラックスしてテレビを見ていたり、筋トレをしていたり、ワインを飲んで討論していたり、ありのままのオランダ人の生活が見られます。これが大通り沿いのアパートでもそうなのですから、本当にこの国の人達は他人の目を気にしていないのがわかります。アパートのどの窓にもカーテンがなく、それぞれの生活を一度に覗くことができるのです。

怪し気に他人の家の中の様子を見ているのは私くらい、もしくはオランダに来たばかりの外国人くらいだったと思います。オランダ人は慣れたもので、人の家に興味を持つ人なんていませんでした。さっぱりしているというかなんというか...。カーテンがそもそもないのですから、盗撮なんてのもないのでしょう。

「オランダ人がカーテンを使わない」ことは、オランダ人の性格とオランダ社会を表しているようにも感じられます。他人に隠しておきたい秘密がない。裏がない。自分のすべてをさらすことに抵抗がない...。

島国に住んでいる日本人は、外国人という海を越えてやって来た部外者(他人)に対して距離をとってしまいます。フレンドリーに接しているように見えても、どうしても超えられない心の壁というのが存在します。それは外国人に対してだけではありません。日本人同士でも同じ事が起こります。国単位で、地域単位で、家族単位で、自分と自分以外という単位で部外者を受け入れないようにしている人が多いのが、日本だと思います。

本来の自分の姿を他人に見せる事は、オランダ人にとっては難しい事ではないようです。もちろん、すべての人がそうではありませんが、ここオランダでは多くの人が他人と自分との間に距離をとっていません。それは他人への恐怖感が少ないためかもしれません。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。