文化ホールの仕事体験記
キイチロウさんの文化ホール仕事体験記を紹介します。

文化ホールはどういう仕事をするのか?

2011/09/29

文化ホールでは大きく分けて3つの仕事をしています。建物の維持管理、舞台の維持管理、そしてそれら全てに関する事務処理です。

建物の維持管理には、電気設備、機械設備、消防設備、警備、清掃など、舞台設備以外の維持管理業務があります。舞台設備以外といっても、舞台設備に電気を供給するのは、勿論、建物の維持管理である電気設備の仕事です。

そして舞台や客席、館内全ての冷暖房などの空調は、機械設備の仕事です。また消防設備は、スプリンクラーを設置する舞台が主ですし、警備や清掃も舞台や客席が主な仕事です。現在これらの仕事のほとんどは、委託業務として民間業者が行っています。

舞台設備は特殊なものばかりです。舞台、音響、照明と、その専門分野で3つに分かれていて、維持管理も専門の業者が委託業務として行います。

文化ホールで公演する演劇やコンサートには、舞台、音響、照明の器具を操作する係りの人がついてきます。しかしその会館によって、設置器具や操作方法が違います。そのため文化ホールには、小屋付きといって、会館の舞台、音響、照明係がいます。

その小屋付きの人たちが、個々の演劇やコンサート担当の舞台、音響、照明係の人たちに、自分たちが管理する文化ホールの舞台、音響、照明器具の詳細や操作方法などを説明します。

また小屋付きの人たちは、無料で開催する文化祭やコンサートでは、舞台、音響、照明係として器具の操作もします。主催者との打ち合わせから始まり、リハーサル、本番までを行います。この小屋付きの人も、今は委託業務として民間業者が行っている場合がほとんどです。

文化ホールでは、エントランス、ロビー、客席、楽屋などの安全管理、そして入場者の苦情対応なども行います。会館独自で自主事業を行っている場合には、芸能プロダクションとの交渉から契約、主催者として演劇やコンサートの公演も行なわなければなりません。

チケット、ポスター、チラシの制作からチケット販売を行います。チケットのもぎり、出演者のケータリングを行い、それら全てに付随した事務処理もしなければなりません。

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ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。