中国で教えられたこと
中国滞在(7年)のヤンヤンさんが中国で教えられたことを紹介します。

差不多な中国人から学んだこと

2013/12/09

中国語に「差不多(チャーブドゥオー)」という言葉があります。「差不多」とは字のごとく「差があまりないこと」を意味し、「ほとんど」とか「ほぼ」とか、「だいたい」という意味で使うのですが、この言葉は中国語の中で本当に頻繁に使われます。

「差不多」は、「ほぼ終わった」とか、「ほぼできた」とか、「ほとんど同じ」とか、そういうときに「差不多!」と一言で済ますことのできるある意味でとても便利な言葉なのですが、中国人は日本人に比べるととても「差不多」=「適当」です。

修理や配達は来ると言った時間、日にちに来ないことは当たり前。できると言ったのに実はできない、というようなこともよくあります。また、中国ではお手伝いさんを使うことが多いのですが、うちの掃除のおばさんも(人はいいですが)掃除はとても大雑把で、隅々までぴかぴかに、という具合に仕事はしてくれません。あふれるほど存在するコピー商品は必ずどこかは完璧にはコピーされていません。全てが「差不多」(だいたい)なのです。

また、中国人にとって待ち合わせの時間の感覚もやはり「差不多」で、1時に待ち合わせをしたら1時間くらいは遅れても普通です。

日本では言ったことは守る。きちんとしていることが素晴らしい、というのが普通ですが中国ではそんなことは通用しません。

私は中国で生活を始めて数年間は中国人の適当さに触れるたびにイライラし、グチグチと文句を言うのが日常でした。でも、あるときそのことがとても無駄に思えるようになりました。

なぜなら、それは中国人の文化であり、彼らは「差不多」であることを悪いことだとは思っていないからです。また、自分たちが「差不多」であるから、相手が「差不多」であることにもとても寛大です。

私がイライラしていたのは、日本のルールを絶対的に正しいと思っていて、それを勝手に中国に持ち込んでいただけだったのです。

郷に入ればなんとやら、どの国のルールや習慣が絶対に正しいなんていうことはないのだと思います。

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ライタープロフィール

はなオンマさん/女性/年齢:30代/中国北京在住/中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中。もはや自分が何人か分からなくなってきている今日この頃。楽しくなれる記事を書いていきたいです。