仕事体験記
こんな仕事を経験しました。聞いてみたかった仕事体験記。

海外のショップで働いてみて

2011/04/25

ニュージーランドでは、同じ仕事をずっと続けている人はめったにいません。過去に、高校を卒業してから50代になる今までずっと同じ職場だという、郵便局勤務と電気会社勤務の人に出会ったことがありますが、そのふたりだけのような気がします。

ほんの数年でほかのキャリアに変更するのが当たり前で、それが「ポジティブだ」とイメージづけるようなところが以前はありました。最近はニュージーランドもやや不況で、その傾向が変わりつつはあるようですが。雇用が減少しているので。

そんな感じだったので、私が勤務していたころは、5年以上同じ職場にいるというと「なんで、ほかに行くところないの?」とか「そんなにいると煙たがられるでしょ?」なんて嫌味を言う人もいたものです・・・。「うるさいなぁ、給料はいいし、条件も悪くないから働いてんですよ!」と言い返しても、「ふうん、ほかに能力がないんだ。それしかできないんだ、変わるのが怖いんだ」なんて言われたこともあったものです。

まぁ、その後、「ほかのことでもやってみるか」と、さっさと辞職したわけだから、まんざら指摘は間違っていなかったのかもしれません。

さて、今振り返ってみると、この勤務経験は、ニュージーランドという国に馴染むための貴重なひとときだった思います。仕事自体は単純で単調だったかもしれないけれど、予期せぬ人とのふれあいが多い環境の中、英語のコミュニケーション能力や英語圏で図太く生きる術が身についた気がします。まれに起こる苦情への対応も、その後の生活でずいぶん役に立ちました。

あと、電話をとることも、ファックスを読むことも、仕事だから必死で対応していたかな。自宅だったら、そんなに一生懸命にはならなかったでしょう。何だか、お金をたくさんもらいながら、英語までも学べた超ラッキーな環境だったと思います。もう一度ショップで働くことはないけど、いつまでも忘れることのない楽しい楽しい思い出です!

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。