メキシコシティでアパート探し
「メキシコシティのアパートとは」「アパート情報を得る方法」「アパート内覧で起こったトラブル」「メキシコシティの賃貸相場」などメキシコシティでアパート探しについて紹介します。

いろんな大家さんがいます

2018/03/13

不動産会社管理物件では、内覧にはその会社の人がいかにも事務的な感じで立ち会います。この場合は日本とほとんど変わりません。

ただその物件が個人管理物件だと、電話に出るのも、内覧の立会いに来るのも大家さん。この場合は、なかなか個性的なメキシコ人たちに出会うことができます。

電話口でも、とても感じがいい人と、かなりぶっきらぼうな人とに別れます。感じがいい人だと、条件が合わなくても「知り合いに貸してる人がいるから、条件に合うのがあるか聞いてみてあげる」と嬉しいことを言ってくれます。(実際に折り返し電話がかかってきたことはありませんが…)

内覧に行くときも、不動産会社だとメキシコ人らしくなく、ものすごく時間ぴったりに来るのですが、個人の大家さんだと遅れてくる人が多いです。でもメキシコシティでは、人口過剰かつ人気物件はすぐに埋まるので、貸し手が借り手より圧倒的に立場が上です。そのため大家さんは遅れてきても悪びれる様子もありません。それでも、大家さんに嫌われると元も子もないので、ひたすら笑顔です。

ただ一度だけ、物件自体は悪くなかったのですが、どうしても大家さんに腹が立って、こっちから願い下げた、というケースがありました。家のドアに「貸し出し中」のサインがあったのでその場で電話をかけると、「今から10分で行くから」と言われたので待つことにしました。しかし10分経ってもこないので電話をかけると、「今向かってるから! そっちはちゃんとそこにいるの?」と怒鳴るように言われ、思わず腹が立って「いますから!」と怒鳴り返してしまいました。

到着した大家さんは、趣味の悪い柄物のシャツを着て、清潔感のないもしゃもしゃの髪の毛に、よれよれのズボン。なんだか下っ端のマフィアみたいな容貌で、さらにイメージダウンです。そして相変わらずの怒鳴るような喋り方。一緒に物件を見に行った友達は気に入ったのですが、わたしは大家さんは部屋を借りる際にかなり大事だと思っているので、「大家がどうしても好きになれないから、ここは借りたくない」とわがままを通してしまいました。

でも日本に比べると、いけすかない大家さんというのは少ない気がします。外国人だからということで、丁寧に対応してもらっている、というのもあるかもしれませんが。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。