人生を変える旅をするには
「若いうちの旅のススメ」「旅は新しい自分を見つけるチャンス」「知っておきたい旅のリスク」「現実逃避が人生を変えるきっかけになることも?」「旅に出ようか迷っている人へ」などを紹介します。

他の国で働くことも視野に入れる

2018/01/25

長期で旅行をしていると、予想外の出費で資金が心もとなくなることは良くあることです。そういう場合は諦めて日本に帰るか、返りたくない場合は現地で「アルバイト」をするという手があります。

この手の「アルバイト」はもちろん、労働ビザなしで現地で働くことになるので違法ですが、結構やっている旅行者を見かけました。一番手軽で、法律にも触れにくいのはホステルでの住み込みバイトでしょう。ベッドと食事を得る代わりに、ホステルでの受付や掃除、雑用をこなすのです。チリで知り合ったスペイン人の若い男子は、その方法でもう2年も中南米中を旅しています。最低限の生活が保証されているので、自分のお金を持ち出して使う必要があまりなく、長期間の旅行ができるというわけです。

彼によると、働き手が欲しい世界中のホステルと、働きたい人をマッチングするウェブサイトもあるそうです。興味があれば探してみるのもいいかもしれません。

それから、ビザなしで7年間もメキシコに住み、ヨガ教室を開いているアメリカ人も知っています。彼女は半年ごとにビザ更新のためにメキシコ国外に出ていますが、何の問題もないと言っていました。

インドや東南アジアでは、アクセサリーを作って売る欧米系の若者をよく見かけます。これもある意味一種のアルバイトでしょう。

ただ旅先で仕事をするには、現地の言葉を話せるか、最低限ツーリストを相手に英語を話せる必要があります。

わたしはと言えば、インターネットとパソコンさえあればどこでも仕事ができるので、特にこういった現地でのアルバイトをする必要なくやってきました。それでも、誰かと一緒に働くことがときどき懐かしくなり、仕事を探すこともあります。大抵は日本語教師か、日本料理レストランでのウェイトレスしかありませんが……。

人生を変える長期旅行には、外国で働いてその国に長期で住みつく、という結末が待っていることもあります。何があるか、分からないものですよ。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。