ニカラグア オメテペ島ってどんな所?
「知っておきたい便利情報」「物価感覚」「交通機関について」「ニカラグア湖」「気候と、旅行時の服装について」などオメテペ島について紹介します。

ニカラグア湖の現在の状況とは

2017/04/27

オメテペ島が浮かぶニカラグア湖は、中米では1番、南米を含めても2番目に大きい湖。コスタリカとの国境、太平洋側に位置しています。

周辺に街が発達している湖にはよくあることですが、水が循環しにくいため、汚染が進んでいる、という話もあります。あくまで噂に聞いただけですが、水銀濃度が高く、この湖で獲れた魚は食べない方がいい、と言う人もいました。

わたしの連れも、湖で獲れた魚は泥臭いので嫌い、と食べませんでしたが、魚好きの日本人であるわたしは、気にせずにパクパク食べていました。一生ニカラグア湖の魚を食べ続けるというのであれば危険度は上がるでしょうが、短期間の旅行で何度か食べるくらいなら、問題ないと思っています。細かいことを言い出すと、旅行中は何も食べられなくなってしまいますしね。

ところで、このニカラグア湖に一大変化が起こすかもしれないプロジェクトが持ち上がっています。パナマにあるパナマ運河は、北米南米大陸の一番幅が狭くなっている場所を利用して造られた運河。ここの通行料だけで、パナマというのは中米でも1,2を争う豊かな国になっています。というのも、ここを通らなければ、大西洋側と太平洋を船で行き来したい場合、ぐるっと遥か南のアルゼンチンを回らなければなりません。しかしそんな効率の悪い航海をしたい海運会社はないので、必然的にすべての船がパナマ運河を通ります。足元を見ると言いますか、そんなわけでパナマは思い通りに通行料を左右することができます。

そこに目をつけた中国の富豪が、じゃあ他にも運河を作ってしまったらいいじゃないか、と考え付きました。そして運河建設の候補地になったのが、ニカラグア湖を有するニカラグア。まずカリブ海側とニカラグア湖の間に運河を敷き、太平洋側とニカラグア湖にも運河を通す。ものすごく壮大で気の遠くなる話ですが、ニカラグアは山がちではないので、海抜差がないことが重要条件の運河建設には向いているのだとか。

また、中南米でも最貧国にあたるニカラグアにしてみれば、運河の通行料が入るのはとても美味しい話。しかし当然ながら、ニカラグア湖の環境を完全に変えてしまうことになるので、オメテペ島を始めとした周辺住民の間では反対意見が根強いそうです。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。