ポーランド旅行の楽しみ方
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ポーランドの芸術はどう?

2015/09/18

ポーランドの芸術

ポーランドの芸術

マグダレーナ・アバカノヴィッチ(Magdalena Abakanowicz)はポーランドを代表する芸術家です。ポーランド旅行中に美術館に立ち寄って彼女の作品を見つけました。

「ポーランド人の美術作家って...誰だっけ?」と思ってしまう人も多いはず。私もポーランドの芸術家にあまり馴染みがありませんでしたが、作品を見に行けて本当によかったと思います。なぜなら歴史に翻弄され続けて来たポーランド人の苦悩が一番ひしひしと伝わってきたのが「芸術」だったからです。歴史博物館で歴史的資料を見るよりも、私にとっては何倍も衝撃的でした。

ポーランドの近現代美術館には、近代から現代にかけての社会的な作品が数多く展示されていました。それらのほとんどは戦争や死などをテーマにしたものばかりです。近代のポーランド人の作品を見る事で、ナチスに占領されたポーランド国民の悲痛の声を感じ取ることができます。

重々しく暗い作品が多い中で、手法がユニークで特に気になってしまったのがマグダレーナ・アバカノヴィッチでした。1930年生まれの彼女は第二次世界大戦と共産主義の貧しい時代を経験しています。ポーランドの苦しい時代を生き抜いた力強い女性の力強い作品です。社会的なメッセージ性がありますが、マテリアルが繊維なのでどこかにあたたかみを感じます。こういった表現ができるのは女性の作家ならではでしょう。怖くて固いだけの作品はたくさんありますが、それ以外の部分でも人を惹き付けるので表現者としての才能を感じます。

彼女の作品を所蔵しているのは首都ワルシャワのザヘンタ美術館やドルヌィ(ドルノ)・シロンスク県にあるヴロツワフの国立美術館です。その他にも国内外を問わず、各地でマグダレーナ・アバカノヴィッチの企画展が開催されています。ポーランドが誇る現代美術作家の作品を見に行ってみましょう。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。