小説の出版体験記
「どのようにして出版に至ったのか」「小説を書いていて大変だったこと」「小説の書き方」など小説の出版体験記を紹介します。

小説を書くにあたって影響を受けた本

2011/12/28

私は10代のころ漫画ばかり読んでいました。雑誌も単行本もすべて漫画で、文字だけの本など読んだことがありませんでした。30代には我が子と一緒に読んだ絵本にハマってしまい、図書館へ通って絵本ばかり読み漁っていました。

というふうに私は、一度好きになるとそればかりを読んでしまう偏った本好きでした。初めて読んだハードカバーが椎名誠さんの「哀愁の町に霧が降るのだ 」で、その面白さに取りつかれてあの分厚い本を眠らずにたったの1日で読んでしまいました。

こうなると偏った本好き癖が出てしまい、その時点で発売されていた椎名さんの著作を全て書店に注文して読破しました。するともう読む本がなくなってしまったので、今度は図書館へ出かけて書棚から1冊ずつ抜き取り片っ端から読み始めました。

そこで見つけた面白い本が、よしもとばななさんの「王国」でした。今度もまた、よしもとさんの著作を全てを購入しました。1冊ずつ読むのが楽しくて楽しくて、あっという間に読み終えてしまいました。

こうなるとまた読む本がなくなってしまい、椎名さんと吉本さんの新作が出版されるのを今か今かと待ち侘びながら、書店へ通い続けました。そこで偶然に出会ったのが、乙一さんの「さみしさの周波数 」でした。まだ若いのにこんな書き手がいることに驚き、全著作を購入しました。

といっても乙一さんは、椎名誠さんやよしもとばななさんに比べて随分若く、著作も少なかったのです。それでもその著作は私を裏切ることなく、とても読み応えのある本ばかりでした。

とこんなふうに、私が影響を受けたのは、椎名誠さんとよしもとばななさんと乙一さんです。ほかの作家の作品で面白いと思うものは多々あるのですが、どうも私が面白いと思うのは作品よりも作家なのでした。

だからその作家に出会ったら著作を全て読んで、新刊も読み続けています。そして現在ようやく出会うことができ面白いと思っているのが、糸井重里さんと村上春樹さんの「夢で会いましょう 」です。私が面白いと思っているのは糸井さんのほうで、これから可能な限り糸井さんの著作を購入する予定です。

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ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。