葬儀社の仕事体験記
葬儀社はどんな仕事をするの?けみさんの葬儀社体験記を紹介します。

悲し過ぎた葬儀の現場

2014/09/25

私は一番初めの現場ではお別れのときに涙を流してしまいましたが、2回目からは悲しくても涙が我慢できるようになりました。しかし、何度経験しても涙が出てしまう葬儀があります。幼い子供さんの葬儀です。病気や事故で急に無くなってしまったわが子に対して両親、祖父母、親戚、友人、知人など本当に多くの人が参列しますが、どの人の顔も本当に悲しい表情をしています。子供さんの顔を見るのが本当につらい表情を浮かべています。あまりにも早い死に対して多くの人が受け入れることが出来ないのでしょう。お別れの時にはすすり泣く声だけでなく、号泣している声や嗚咽が色々な場所から聞こえてきます。

本当に辛い現場です。この子もこんなに早く旅立ちたくはなかっただろう、などというご両親の声聞くと、涙が止まらなくなってしまいます。その為、あまりに忙しくて人手が足りない時には仕方ないと諦めていましたが、あまりにも悲し過ぎるので幼い子の葬儀は出来るだけ携わらないようにしました。この時まだ私には子供はいませんでしたが、自分の子供が出来て早く亡くなってしまったら・・・と嫌な考えを膨らませてしまうから。昔から想像力が豊かだったので、影響を受けやすかったのかもしれません。あまりに悲しい現場に関わった日の夢見はかなり悪かったですね。

子供さんの葬儀の場合
幼い子供さんの葬儀の場合は子供さんが好きだったもので飾られるなど工夫を凝らした葬儀が多かったですね。子供が好きだったものを並べたり、好きだった音楽を流したりなど。子供が旅立つときにも、親として十分なことをしてあげたいと思うのでしょう。大人の葬儀と比べてオリジナリティを感じられるものが多いです。子供さんの同級生が多く来られるのも悲しみを誘います。子供たちも同級生である友人が死んだという事実を受け入れられず戸惑いと悲しみを抱えています。そんな子供たちを見るのも悲しかったですね。

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ライタープロフィール

けみさん/女性/年齢:40代/岡山県在住/子供二人の母、大学時代に塾講師を経験そのまま就職するが、公務員試験に挑戦。地方公務員となるが二人目を妊娠し退職。大学時代にアルバイトをしていた塾で再び塾講師に。