中国で日本語教師体験記
「日本語教師になろうと思った理由」「日本語教師の現状」「日本語教師として大切なこと」「中国の学生について」「日本語教師をしてて困ったこと」など中国で日本語教師体験記を紹介します。

日本語教師の現状

2013/10/27

日本語教師はとてもやりがいのある仕事だと思っています。私がこれまでやってきた(バイトを含めた)色々な仕事の中で、日本語教師という仕事ほどおもしろく、やりがいのあった仕事はありません。 自分の工夫や努力を授業の中で発揮することができ、そしてその反応が素直にまっすぐ生徒から返ってくるところが日本語教師の面白みだと思います。

私は中国の大学で2年間教えたあと、やはり日本語教師の資格だけはしっかりととっておかなければ、と思い、日本に帰国して日本語教師能力試験を受けて資格を得ました。しかし、資格を得た後に日本語教師を正式にすることはありませんでした(バイト程度では何度かやりましたが…)。

どうしてだと思いますか?

日本語教師という仕事はずばり、「給料がめちゃくちゃ少ない!」のです。私が中国の大学で働いていたときにも、住居費、光熱費は大学側が支払ってくれるものの、その他の生活費を補う1ヶ月の給料は5万円程度でした。住居費が出るといっても、大学内のキッチンもない留学生寮の1室を当てられて住むといった環境です。

物価が安いのでさすがに食べるのにも困るということはありませんでしたが、日本に帰国中に使う分は貯金を切り崩し、参考教材を買うときも貯金を崩して、というような生活でした。

じゃあ、安い給料の分、仕事は楽か?と言われれば、手を抜くこともできるかもしれませんが、真剣な生徒を前にして私は手を抜くことはできませんでした。その日の授業を終えると、次の日の授業の準備や、宿題の添削を夜遅くまで行い、テスト作りや成績つけ、時には生徒と食事に行って会話の練習に付き合ったりなど、やることは山ほどあります。土日が授業の準備などで潰れることも少なくありませんでした。

国による差はあるとは思いますが、中国での日本語教師の待遇はだいたいこのようであるようです。本気で日本語教師をして生計を立てていくには、大学院で最低でも修士号は取得する必要があります。大学院を出て初めて人並みに食べていけるくらいか、それよりも少ないくらいしかもらえないというのはちょっと悲しい事実だと思いませんか?

関連記事
ライタープロフィール

はなオンマさん/女性/年齢:30代/中国北京在住/中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中。もはや自分が何人か分からなくなってきている今日この頃。楽しくなれる記事を書いていきたいです。