死ぬかと思った話
これはやばい…本気で死ぬかと思った話を紹介します。

まだ、死にたくないので

2010/07/07

スキー場の近くで育ったので、物心付いたときには自然とスキーを始めていましたし、周りもみんなやっていました。それからずっとスキーをやり込んできましたが、ある時私の周りでスノーボードが流行り始めたのです。皆がどの板を買おうとか、ボードのウエアどうしようとか言ってるのを聞いてるうちにすっかり私もその気になってしまい、気がつけば、用具一式を出たばかりのボーナスで買ってしまいました。

せっかく買ったからには上手くなりたい。でも、みんな負けず嫌いばかりなので滑れるようになってから一緒に行こうと約束し、一人で練習を始めました。初めて練習に行った日はコケまくりで、首が鞭打ちになってしまいました。次の日に恥ずかしながらそれを打ち明けると、なんと友達もみんな鞭打ちでした。初めはみんな鞭打ちになるのだとひと安心し、しばらく練習を重ねると滑れるようになりだんだん楽しくなってきました。

だが、それもつかの間でした。その日は、客の少ないスキー場のさらに余り人の来ない裏コースで練習していて、スキー場は雪が圧雪されていて地面がカチカチでした。それでも、もう滑れるから大丈夫と怪我防止のパット類やヘルメットではなく薄手の帽子をかぶり滑っていたときです。逆エッジが雪に引っかかり地面におもいっきり叩きつけられ、背中と後頭部を強打しました。すぐに起き上がろうとしましたが力が入りません。そのまま目をつむってしまいました。どのくらい経ったでしょう。かなり長い時間その場から動けなかったような気がしますが、もしかしたら、1・2分しか経っていなかったかもしれません。気がついたときは生きてるのはわかりましたが背中を打ったせいで呼吸が辛く、頭を打ったおかげで空が回って見えるし頭が割れてるんじゃないかと思うくらい痛いのです。なんとか起き上がり、コースの端に移動し転んだところを見てみると、赤い色は見えなかったのでどうやら頭は割れてないようでした。しばらくその場に横になっていると呼吸も落ち着き、頭痛も治まってきたので麓まで降り、滑るのをあきらめすぐに帰りました。

もし、もっと頭の打ち所が悪かったら、圧雪じゃなくて雪の少ない石の見えてる様なコースで滑っていたらとか思うと、人間て簡単に死んじゃうんだと感じました。毎年、スノーボーダーの死者があとを絶たないのは私のように怪我対策をせずに滑って木にぶつかったり、コケたときの打ち所が悪かったり、両足が一つの板に固定されているためスキーよりも不意の事故が起こりやすいのだと思います。友達にも聞いてみたところ、みんな一度は死ぬんじゃないかと思うような転び方をしたと話してくれたので、楽しいかわりに、かなりの確立で危険が潜んでいるのが実感でき、それからパットとヘルメットを付けるようになりました。

スノーボードはファッションも大事だからそんなかっこ悪いものは付けられないという人もいますが、死んでしまってはどうしようもないので、安全第一。あまり転ばなくなった今も無理せず、これからもスノーボードを楽しんで生きたいです。

ライタープロフィール

ヒットさん/女性/年齢:20代/東京都在住、ウインタースポーツ・モータースポーツが好きな20代女子です。粉物の食べ物や、スイーツが好きで良く食べに行きます。お酒にも目がないのでいろんな銘柄・種類に挑戦中です。